先ごろ亡くなった原田芳雄の「ツィゴイネルワイゼン」が3,5,7日の3日だけ、しかも一日10:30一回の追悼上演があった。
映画館は新開地のアートビレッジセンター。映画は1980年制作公開。監督が鈴木清順で出演者は原田芳雄、藤田敏八、大谷直子、大楠道代などなど。
監督が監督なので、どう考えても真っ当な映画とは思えないが、前から見たかった映画なので出かけた。
やはり妖艶怪異かつ原日本土着性の、映画界からは芯がずれた映画だった。さすが撮りたい映画だけを撮って映画界をすり抜けた鈴木清順だ。
それにしてもこの映画が製作された昭和55年ごろ、自分はとても映画館に行くような生活はしていなかった。
映像が残るフィルムというのはありがたいもんだ。そんな変わった映画を今見ることができる。おかげで原田や大楠の若い時代に会えた。
しかもこの二人にはつい最近、原田の最後の映画「大鹿村騒動記」で会ったばかりだ。
一流の俳優には30年間の時の経過などあってなきがごとしで、「大鹿村騒動記」の二人の演技も新鮮だった。
ロケは鎌倉で行われ、切通しが効果的に使われていて、寂れたローカル電車だった江ノ電に風情があって良かった。
“トシヤ”はなんでもある大衆食堂だが、いつきても自分は全く同じオーダーしかしない。
そば焼き500円と豚汁200円。この店にしかない味のそば焼きはやはり旨かった。
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