阿智胡地亭のShot日乗

日乗は日記。日々の生活と世間の事象記録や写真や書き物などなんでも。
  1942年生まれが東京都江戸川区から。

友人の「佐藤久秋」さんから  第41回 わかいの会展 の案内が来た。

2021年12月06日 | ゲストルーム

コロナ禍で美術関係の催しも自粛となっていたが、佐藤さんから嬉しい葉書が届いた。

彼の在廊日のいずれかの夕方に有楽町の「交通会館」の二階ギャラリーに行こうと思う。

第39回若いの会 ←click

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馳星周の小説 「少年と犬」を読んだら 涙が出てきたのには 自分ながらおどろいた。

2021年12月06日 | 乱読は楽しい

内容(「BOOK」データベースより)

家族のために犯罪に手を染めた男。拾った犬は男の守り神になった―男と犬。仲間割れを起こした窃盗団の男は、守り神の犬を連れて故国を目指す―泥棒と犬。

壊れかけた夫婦は、その犬をそれぞれ別の名前で呼んでいた―夫婦と犬。

体を売って男に貢ぐ女。どん底の人生で女に温もりを与えたのは犬だった―娼婦と犬。

老猟師の死期を知っていたかのように、その犬はやってきた―老人と犬。

震災のショックで心を閉ざした少年は、その犬を見て微笑んだ―少年と犬。犬を愛する人に贈る感涙作。

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「馳星周」という変わったペンネームの小説家は相当な人気作家だということは前から知っていた。また何となく劇画のような作品を書く作家だと言うイメージがあったが

実際にはこの人の作品を読んだのはこの本が初めてだった。

図書館でようやく予約の順番が来て取りに行き読み出したが、途中で構想と文章が粗くて自分には向いていないと思って投げだしそうになったが、

それでもなんか惹かれて、本の貸出期間をメールで延長して最後まで読んだ。 そして泣いた。

 

 人は 理性ではなく 感情に訴えられる方が心が動く。そう言う意味で この作家は全くのプロの手練れの書き手だと思った。泣かせるすべを押さえている。

それにしても岩手生まれの一匹の犬を狂言回しにし 東北大震災の被害者を核として 熊本の最終篇まで 現在の日本の世情と社会と人間を まざまざと描き切る腕の冴えには驚く。

大手新聞もテレビもおエライ方々の階層の顔色や思考を忖度して太鼓持ち/幇間になってしまい、真実を知るのが難しくなって長い今の日本では、

こういう書き手が いてくれて助かる。 

 また、この人は恐らく製本屋さんにも印刷屋さんにも出版社にもありがたい存在だろうと思う。やはり出版物は売れてナンボの面も当然ある。「馳星周」はそういう売れる書き手だと思う。

 

読み終わってネットでこの本で何年か前に作者が直木賞をとったことを知った。

 芥川賞も直木賞も文芸春秋社と言う企業が編み出した「販促ツール」だという思いがあるので、本が出たすぐには読んだことがなく

結果として数年経っても生き延びている小説を読むことがある。いつも、思うのだが増刷で数年後も買われる本は やはり違う。

読み終わって各短編の発表順を知ってわかったことがある。単行本の最後に置かれた「少年と犬」が実際には最初に構想され雑誌に発表されている。

途中の作品はあとから付け加えられたのだ。だからこの途中あたりを読んでいる間に 私は構想と文章に「作り物すぎる」という感じ持ってしまったようだ。

 庄野潤三や吉村昭、野坂昭如や椎名誠の作品の流れとは全く違うようではあるが、エンターテイメント小説の分野にも 自分が生きている「今 ここ」を

書いてくれる作家がいることを この本で知った。

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12月04,5日に目に留まったSNS・メディアの記事

2021年12月06日 | SNS・既存メディアからの引用記事

いずれも画像クリックで全文に飛びます。



▼記事はこちらhttps://t.co/vC6PRtZP0T pic.twitter.com/DsdUezwhwi

— ABEMA TIMES (@ABEMATIMES) December 5, 2021

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