






菱田春草展で菱田春草という画家の作品を生れて初めて見ました。嬉しくなる体験でした。絵そのものの厚み、深み、そして細部の精妙さ!
日本画というだけでなく、絵画というものが持つ自然や人との一体感を持たせる力を感じました。
画家が描く落葉の森の中に自分は間違いなくいました。
横山大観と同じ時代に世に出ながら明治末年に満37歳直前に夭折。この人の作品を見ると人は生きた年月の長短ではないとも・・。
今回、菱田春草が信州飯田の人だとも初めて知りました。誘って頂いたMさん、本当にありがとうございました。こんな画家が
日本にいたのですね。常設館の藤田嗣治描く戦争絵2面からも静かな衝撃を受けました。この絵を描いたことで戦後彼はメデイア
スクラムで大批判を受け、日本から放逐されましたが、大手新聞が揃って攻撃ターゲットを作り痛めつける図柄は当時も今も
変わっていないです。これらの絵はむしろ反戦画であり、絵画そのものとして優れた作品です。