その1からのつづきです。
このことでは、少し前からボクは東京・京都の直線が長くて
平坦または平坦に近いコースはスローになって瞬発力・決め手を
求められる。中山や阪神は急坂があって直線も短いので
(京都・阪神の外回りでは違うが)仕掛けが早くなって長くいい脚、
持久力が求められる。という瞬発力か持久力かという考えを
考え直さないといけない時期に来たと思っています。
つまりディープインパクト産駒は総じて瞬発力・決め手に
優れているので東京・京都が得意で中山や阪神の内回りは
苦手だという常識をここらで一度再検討すべきだということ。
ことの発端はジェントルドンナが苦手だったはずの有馬記念を
勝ったあたりで薄々気づいていましたが、ジェントルドンナ自身は
最後の有馬記念が有馬記念初出走に加えて、中山コースも初めて
だったのでボクとしては、2度の宝塚記念が3、9着に負けていることと、
この有馬記念の前の年のJCを勝っていて、その年のJC4着だった。
このことが「何か違うなあ」と考え出した発端になりました。
そして次がラブリーデイです。この馬は父キンカメで従来の考え方で
いけば2000mまでを得意とする持久力型の馬ですね。ちょっと分かり
辛くしているのは、2015年にGレースを6勝もしてうちG1を宝塚記念と
天皇賞秋を勝ったことです。これは当時のボクの考えではおかしい。
何がおかしいかというと宝塚記念はいいが、秋天は勝つタイプじゃないはず。
だった。なぜ勝ったかは強力なライバルがいなかった。キズナ、ドゥラメンテ、
エピファネイアなどが休養またはリタイアしたため牡馬の古馬が手薄に
なっていたため、そのため2016年は5戦未勝利3着が最先着順。
2015年は10戦6勝で内容は前記のとおり。ということは2015年の10戦が
使い過ぎで反動が出たという見方。距離も2000mが守備範囲なのに
阪神大賞典や春の天皇賞など長距離を使って、馬が消耗してしまったという
見方など。どれも考えられますがボクは元々持久力型のこの馬が
15年の京都大賞典2400mで上り32.3で勝ったことに起因するという考え。
それまでの、ラブリーデイの最速上りは2歳時の京王杯2歳Sの33.6だが
これは距離も1400mなので参考外にすると、ダービーの33.9(7着)、
15年の京都記念を勝った時の33.9がマックスだった。これでは瞬発力が
あるタイプとは言えなかったが、先の15年の京都大賞典を32.3で勝って
しまうと、これはもう決めてがないとか瞬発力がないとかとは言えない。
それでは以後ラブリーデイは変身を遂げたのかということになるが
それと同時に極度のスランプに陥ってしまった。
もうひとうの例です。マリアライトです。この馬の父はディープインパクト。
しかし、どちらかといえば決めてで勝負するタイプとは言えない持久力型。
ところが宝塚記念で上り36.3の瞬発力(?)で逃げるキタサンブラックを
捉えて最速の上り36.1で迫るドゥラメンテの追撃を退けた。
さあ、このマリアライトの36.3を瞬発力と呼べるかどうかです。
それにこの宝塚記念はレースラップからいっても、前崩れの競馬
ふつうは切れ味勝負になるところが馬場が少し渋って稍重だった。
数字的には持久力戦だった。それでもボクは印象的にマリアライトの
変貌を感じた。瞬発力とはいえないまでも。
そして、秋2戦が不振のスランプ。ラブリーデイの変身と重なるものを
感じる。ただ、マリアライトにはそれだけ宝塚記念が厳しい消耗戦だった
ということかも知れないが。そしてディーマジスティです。
JCを13着と大敗してしまうと戦績的には2400mがこなせない馬。
2200mまでは大丈夫だが、2400mのダービーで見せ場はあったが
3着。3000mの菊花賞も期待されたわりに4着と人気を裏切る結果。
血統的には、母方にブライアンズタイムが入って重厚で距離も2400m
どんとこいタイプに見えるが。皐月賞の1000m58.4のハイペースを
最後方から差し切った脚は、34.0と使った脚以上の切れ味に見えた。
騎手が蛯名だということもあって、マリアライトと重なる。
皐月賞のディーマジスティと宝塚記念のマリアライト。
どちらも持久力を問われる中山コースと阪神の内回り。
そこで見せた瞬発力に近い決めて、そしてその後の反動。
このあたりのことをその3で。