あれっ、今ごろジャパンカップの回顧?と思われるでしょうね(笑)実は前記のSペース、Hペースの格好の見本のようなレースになったので取り上げて見ました。
レース前ボクは、ペースが速くならないので先行馬有利と考えていました。狙ったのは先行するテーオーロイヤルと武豊騎乗のハーツイストワール。2頭とも思っていたような2、3番手からの競馬で、ここまではよしよしという感じで観てました。
ところが、皆さんもご存知の通り勝ち馬ヴェラアズールも2着シャフリヤールも追い込み馬でした。ふつうはSペースだと先行馬が有利となるのが真逆でした。逃げたユニコーンライオンは16着、ボクの狙った先行馬テーオーロイヤル14着、武豊騎乗のハーツイストワールが11着。
なぜなんだろう。それは馬の能力だというのには反対しません。ただ、馬の絶対能力は展開で挽回できるというのがボクの考えです。
このレースはスローペースになったので、直線団子状態になってスペースがなくなり馬群を割って抜け出さないといけない。結果的にはカベになって包まれたまま脚を余すというリスクがあります。
ところが騎手がムーアやCデムーロでスローペースの馬群が密集する競馬は慣れたものです。ジャパンカップがハイペースになって持久力の争いになっていれば先行馬の決着になったのではないかというのがボクの読みです。
どういうことかといえば、ヴェラアズールもシャフリヤールも最後に追い込んできたデアリングタクトも上がりの脚は33.7です。先行したテーオーロイヤルが35.6、ハーツイストワール35.2。2秒近く差があります。ということは直線で10馬身差くらい離していないと勝てない。
ボクはテーオーロイヤルが直線までに後続を5馬身離していると予想していた。ところが馬群の中にいて一度も先頭に立つシーンはなかった。
団子状態のスローペースは、差し追い込み馬には不利でもなんでもなく有利になったという見本のようなレースでした。
ちょっと気になったのがダノンベルーガの抜け出し、形としては間違ってないと思う。ただ、ダービーもそうだったけど最後脚が止まるというかアスクビクターモアを捉えられないように、距離が長いか使える脚に限界があるか。
川田騎手の乗り方もあるかな。昨年のジャパンカップもグローリーヴェイズで早めに仕掛けてアーモンドアイやコントレイルに差されている。あれは馬の能力といえばそうです。ただ、その2頭を負かすにはあの乗り方しかないとも言えるが。
ダノンベルーガは、ゴール前不利があって川田が立ち上がる場面があった。レース後のコメント「結果が出なくて残念で申し訳なく思います。」ボクがほしいコメントはそうではなく、なぜ早く仕掛けたのかとか直線の不利がどう影響したのかだ。ブックの次走のメモでは、不利があったが脚も残ってなかった。
あまり川田の悪口を言っても仕方がないので、ステイヤーズSで1番人気の逃げたディアスティマで9着と負けた北村友のコメント「道中は見た目以上に力んで、それで最後は余力がなくなってしまった」そうです。こんなコメントがほしいんですよね。
乗った騎手でしか分からないものが聞きたい。川田や横山典のいつもの「馬は頑張ってよく走りました」は要らない。だってそれはボクにも聞かなくてもわかるから。ボクは彼らに厳しすぎるかな。