若い新しい競馬ファンが増えるのはたいへん喜ばしいことだ。ただ、こと馬券的なことを言えば、その若いファンたちに負けていてはダメだと思う。少なくともボクは。
そこで若いファンだけでなく多くのファンの裏をかくことを考えてみた。裏をかくというとなんだか良くないのように聞こえるが、そうではない。
簡単に言えば、みんなと同じ馬券を買っていては儲からない。みんなが買わない馬券を買うということ。穴馬券かと言えばそうなるかな。
では、みんなと違う馬券をどうやって買うかだが、その前にみんなは不特定多数のファンは何を拠り所にして馬券を買っているかだ。それはスポーツ紙や専門紙の印や記事を読んで買っていると思う。
最近よくボクが話題にするJRA-VANのデータを使って馬券を買う人は、オッズを気にして買っていると思う。
であるならば、専門紙やスポーツ紙、あるいはJRA-VANでは追いつけないファクターで馬券を買えばいいのです。
えっ、それが何かって。よく考えて下さい。それは専門紙で言えば枠順です。そうなんですよ。専門紙の記者は枠順が決まる前に印を打つんですよ。おかしいでしょ。追い込み馬が最内に入ったり、反対に逃げ馬が大外に入ることなんてザラにあるのに。
何なんでしょうか?早刷り競争の弊害ですね。「早刷り競争」ってわかりますか?専門紙の売り上げって予想の的中率がいいからじゃないんですよ。駅や売店に一番最初に届く専門紙が売れるんですよ。
そうですね。もうずいぶん昔の話なんですが関東に「1馬」ってあったでしょ。今は「優馬」になったのかな。あの1馬っていうのは一番早く売店や駅に届けるから1馬なんだっていうのは、まんざら嘘ってわけじゃないです。当時売店に新聞を入れる新聞受けみたいなのがあって、各社の新聞名が書かれてあって最上段は「1馬」でしたから。
他にもそれを証明する話になるかどうか。実はもう40年前になるかなボクはその「1馬」の編集部の記者の採用試験を受けたことがあって一次試験は作文で「今、競馬専門紙に望むこと」というのが出題だったんですが、若かったんですね。怖いもの知らずかな。ボクは「早刷り競争の弊害について」という作文を書いたんですよ(笑)
そしたらどうなったと思います。何と見事に一次試験を受かったんですよ。それで二次試験の面接もトントン拍子に受かるはずだったんですがボクは辞退してしまったんですよ。
勿体ない。そうかも。当時人材不足で編集部員からのトラックマン転向もありと言われてたんですが、ボクが採用を断わった理由のひとつに編集部員でありながら、金曜日と土曜日は沿線の駅の売店への専門紙の配達が主な仕事だったことなんです。
もちろん断わった理由はそれだけではないですが、それからしても早刷り競争の意味していることが分かってもらえますかね。結局編集部員を断わったのは、当時印刷会社に勤めていた収入より少なくなることだったかな。それでもボーナスが年4回出るということで補填できることがわかったのですが、決め手は土曜、日曜に競馬場に行けないということで断ってしまいました。
年4回もボーナスが出る会社なんて行けばよかったかな(笑)
えーと。みんなの予想の裏をかくでしたね。専門紙の記者が枠順が決まる前に印を打つということでしたね。他にもいろいろあるのでその2、その3に続けます。