1人気は2.8倍でオルフェーヴル。前走の天皇賞が1.3だったことを
思えば、面白いオッズといえよう。それでも2人気のルーラーシップが
6.3だから抜けた1人気にはちがいない。
3番人気がトゥザグローリーだ。昨年の覇者アーネストリーやダービー馬の
エイシンフラッシュのG1ホースを差し置いての3番人気というのも面白い。
2番人気ルーラーシップも3番人気トゥザグローリーも前走を勝っている。
アーネストリーの前走が5着、エイシンフラッシュは6着だったので
前走勝ったトゥザグローリーが3番人気ということなのだろうが、
トゥザグローリーが勝ったレースはG3の鳴尾記念。エイシンフラッシュの6着は、
ドバイのG1だ。そのあたりの評価はどうなんだろう。勝ったという結果は状態が
いいと思われて、負けたことでは状態や調子に疑問が残るのだろうか。
そういう意味ではここ2戦、不本意なレースが続いたオルフェーヴルの状態、調子は
どう思われてのオッズなんだろうか。
さて、ボクはエイシンフラッシュとアーネストリーの前走負け組を買おうかと思って
います。もちろん状態、調子がよければという条件です。調子さえ良ければ、
エイシンフラッシュはトゥザグローリーには負けないと思うんですが、
昨年の天皇賞春でヒルノダムールの2着の後、宝塚記念でアーネストリーの3着。
天皇賞の激闘のあとで必ずしも完調でなかったと思っている。そして、この日は
馬場の内がいいと言われていた。しかし直前に雨が降って、必ずしも内が有利とは、
言えず外から追いこんできたブエナビスタに差されて3着。この日は、晴れ良馬場で
降雨の記録はない。しかし、ボクは現地に居て雨が降ったのを記憶している。
ローズキングダムで4着だったウィリアムズは「直前の雨せいで伸びなかった」と
敗因をコメントしている。
エイシンフラッシュは4カ月の休養明けで秋天に、名手ルメールらしからぬ凡プレーで
超ハイペースを3番手で末脚をなくして6着に敗れた。凡プレーといったがルメールを
責めるにはあたらない。これはJRAの陰謀(笑)で超高速馬場を現出させたものだ。
最近のオークス、安田記念の馬場と同様に思っていただければいいだろう。
安田記念の香港馬は気の毒だった。話を戻して、秋天で行き過ぎたエイシンフラッシュは、
次走のJCで、反省して抑えたりしないように、ボクは願った。ところが、ルメールが
JCはアガ・カーン殿下のシャレータに乗り替わったので、エイシンフラッシュの鞍上が
池添になった。それでもボクは池添に期待した。JCは行く馬がいない。招待馬の米馬
ミッションなんとかしかいない。スローは必至だ。天皇賞とは一転して先行有利のレースに
なるはずだ。ところがエイシンフラッシュは11番手という後方を進んで8着に追い上げるのが
精いっぱいの結果に終わった。ウィリアムズに乗り替わったトーセンジョーダンは、天皇賞で
11番手から追い込んで勝ったのとは一変して、2番手を進んでそのまま2位を死守した(さすが
ウィリアムズだ)。天皇賞で無謀なペースに巻き込まれたエイシンフラッシュは、JCで前有利な
展開を控えて惨敗とチグハグなレースが続いた。そして3戦目の有馬記念はルメールに手が戻った。
やはりスローペース必至と思われたので、5番手で進んだ。正解だ。オルフェーブルの鬼脚に屈した。
そして年が明けてのドバイWC。6着だ。馬場が合わなかったか。慣れない空輸に戸惑ったか。
ボクはノーカウントにした。
そして、ふたたび宝塚記念だ。