BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

タイトル

2019年10月22日 | 新 刊
早く読みたくてこの本を買った。タイトルの読みは「ひのかわ」だと思い込んでいた。どこにもフリガナがない。
だが534ページもの厚さと長さの小説のラストページ、<赤く、朱く、紅く、より緋くー>とありその緋には
〔あかく〕とルビがふってある。だとするとこの本のタイトルは「あかのかわ」と読むのだろうか。緋は〔ひ〕
で出てくるが、〔あか〕では出てこない。桜木さんも人が悪い、どう読ませるかフリガナを何処かに入れるべき
だし、あるいは「ひのかわ」でも「あかのかわ」でもどっちでもいいということなのか。タイトルの読みはなん
なのかはとても重要なことで、最後の最後にフリガナなんて、それは読者をナメてる。
表紙カバーにはタイトル横に著者名が「桜木紫乃」と入っていて、それには「SAKURAGI SHINO]
とデザインされてるが、そんなのもう読み方はだれでも知っている。なんだかおちょくられた気分で、アタシは
この小説の評価は半分に下げた。いいかげんにしろよ緋の作家、桜木紫乃。アタシは2000円+税で新刊を買
っていたのにさ(笑)

〔あとがき〕にはこうある。モデルはだれもが知る〔カルーセル麻紀〕さんだ。
<長く芸能界に暮らしている人に、小説を書くからといって思い出話をさせるのは何かが違う。思い出話ならば
麻紀さんが語ったほうが百倍面白いのです。>とある。ならばその百倍面白い方をアタシは読みたい。これはも
うハナから負けを認めているに等しい。実在の人物を書くならどうディフオルメしょうが虚実を織り込めようが
本人以上の小説にならない。続編など出たってアタシは買わんぞ。古本で210円くらいに安くなったら考慮す
るだろうが。
 「緋の河」 著者 桜木 紫乃  新潮社 定価2000円+税
  ( 2019年6月25日 発行 )

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