BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

貧しくて

2019年11月05日 | 古本
久し振りの出久根さん、大正から昭和にかけてあまたの雑誌が生まれ、廃刊になっていった。
1月号から12月号までほぼランダムに並べ、読み解いた。これはいかにも出久根さんらしい
仕事内容。帯のコピーにある「淑女はいつから腋毛を剃るようになったのか?」はこれらの雑誌
中からある日突然腋毛が消えた。それまでは、映画も雑誌もそこには頓着していない。ではある
日の雑誌がどれかはそう特定されていない。なぜなら全時代の全号を全て調査したわけではない
からだ。だいたいは昭和の前期からの雑誌だろう。
大型書店に行くと、今だってあらゆるジャンルの雑誌が置いてあり、それなりにペイしているから
発行されているのだろう。その範囲たるや眩暈がするほどだ。まずある特殊な趣味があったとして
その雑誌は間違いなく発行されている。ただ昔の映像機材に関した雑誌だけは見たことがない(笑)
 「雑誌倶楽部」 著者 出久根 達郎  実業之日本社 定価1600円+税
  ( 2014年2月15日 初版第1刷発行 )

この本建て続けて違うBOOK OFF店でみかけた。良き時代のHBCドラマづくりのお話。考えて
みれば東芝日曜劇場で年間数本の北海道発TVドラマがつくられていた。スタッフに知った名があるかと
思ったが、僅か1名2名だ。して具体的な機材の種類や機名が記されているか期待したが、それはなし。
テレビ創成期とは今に比べるとどれだけ恵まれていたかを確認できるのみ。機材的には今は恵まれている
といえるのだが、いかんせん現場のすべてが貧しい。
 「北のドラマづくり半世紀」 著者 長沼 修  北海道新聞社 定価1500円+税
  ( 2015年6月17日 初版第1刷発行 )