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普通+普通+普通=優秀

2017-09-14 15:20:30 | 司法試験関連

上位合格の為には、どのような勉強をするべきなのでしょうか。

他人に差をつける、というよりは、他人に差をつけられないようにしつつ、そのような部分が増えれば増えるほど上位に行く、というイメージの方が正しいような気がします。問題が非常に難しいので、文字通り抜きん出た答案を書くのは至難の業です。結果的に抜きん出るような感じを狙うべきです。

平均レベルを8通揃えるイメージとでも言いましょうか。この「普通」、「平均」、「人並み」というのは実はくわせものです。1個1個を独立してみると、「なんだ、普通かよ」という事になるのですが、この「普通」を「複数揃える」となると話は変わってきます。

野球で言えば、「打率2割・本塁打40本」と言う打者と、「打率2割8分・本塁打20本」という打者がいた場合、FAになった時に争奪戦になるのは間違いなく後者のタイプです。打率2割8分では首位打者は取れません。20本ではホームラン王にもなれません。そういう意味で、部門別に見た場合、「抜け出ていない」のです。しかし、この「抜け出ていない」部門が2つ、3つと重なっていくと話は別なのです。これで「盗塁も20個くらいイケる」となれば「オールラウンド・プレイヤー」の称号が付くことになります。

話を元に戻しますが、典型論点で書き負けないようにすること、答案は流れが出るような答案を目指すことが大事です。例えば、趣旨・理由付けと規範部分が対応しているかどうかという点まで詰める必要があります。例えば、理由①と規範①部分が、理由②と規範②部分が対応しているのに、理由は①しか書かない、というのはやりがちな間違った「端折り方」です。メイン論点でこれをやるのはやはり良くないです。

問題提起も的確にできるようにしたいです。やはり印象が全然違います。問題提起や規範部分の論証はコンパクトかつ正確に、当てはめ部分は重厚に、というバランスが最高です。上位合格する人の答案は悪い意味での「饒舌さ」がありません。同じようなことを重ねて書くようなこともしていません。また論理が行ったり来たりしていないのでテンポ良く読めます。流れの悪い答案は、そもそも作成者自身が論点なり事案の特殊性なりを理解できていないからそうなるのです。また、細かいことですが、なるべく「定型的な表現」を使う方が無難です。日頃からコンパクトに説明する癖もつけましょう。

過去問題の分析を行い、試験委員が望んでいる答案像を各科目具体的に持つことも大事です。これが持てていないと普段の勉強でズレが出てきてしまいます。「問題文の読み方スキル」を身につける必要があります。

問題文を読んでいなくてもその人の答案だけ読んで、何となくどんな事件(=問題)なのか想像がつくような答案というのは、事実関係が的確に盛り込まれている答案と言えます。答案だけ読んでも、全然問題のイメージが沸いてこないような答案は、抽象論をだらだら書いた旧司法試験的な答案なのです。これでは本試験では評価されません。

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