痛すぎる副総理(しかも元首相)

2013-08-02 03:03:38 | 雑感
麻生氏の発言要旨 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201308%2F2013080100788&rel=y&g=pol

憲法改正も、護憲と叫んでいれば平和が来るなんて思ったら大間違いだし、改憲できたからといって世の中が全てうまくいく、(と考えるのは)全然違う。改憲は単なる手段で、目的は国家の安寧とわれわれの生命財産の保全だ。この手段をどうやって現実的にするかというとき、狂騒の中で決めてほしくない。よく落ち着いた世論の上に憲法改正は成し遂げられるべきだ...。そうしないと間違ったものになりかねない。

 ドイツのヒトラーは民主主義によって議会で多数を握って出てきた。ワイマール憲法という当時欧州で最も進んだ憲法下でヒトラーは出てきた。憲法がよくてもそういうことがあり得ることは頭に入れておかないといけない。憲法改正を静かに、きちんと考えてほしい。

 靖国神社も静かに参拝すべきだ。国民のために命を投げ出してくれた人に敬意と感謝の念を払わないほうがおかしい。いつから騒ぎになったのか。マスコミ(のせい)だ。騒がれたら中国も騒がざるを得ない。韓国も騒ぐ。だから静かにやろう。

 憲法もある日気が付いたら、ワイマール憲法もいつの間にナチス憲法に変わっていた。誰も気が付かないで変わった。あの手口、学んだらどうかね。「いい憲法」「これは」とみんな納得してあの憲法は変わっているから。僕は民主主義を否定するつもりも全くないが、重ねて言うが、喧騒(けんそう)の中で決めないでほしい。

ちょっと最後の段落の意味がやっぱり分からない。麻生の舌下事件は枚挙に暇ないが、今回彼の政治家としてのセンスの無さは決定的だな、と感じたのは堂々と「ナチス」を持ち出した点だ。もう、「ナチス」については発言の趣旨・理由が何であれ、肯定的にとられかねない発言は「絶対に」しては駄目なのだ。特に欧州向けではそうだ。ドイツは「戦う民主主義」を採用しており、民主主義を否定する政党はその存在が許されないし(ナチズムの非合法化)、いわゆる「アウシュビッツの嘘」は表現の自由としてそもそも保護すらされない。ナチス礼讃行為は犯罪行為ですらある(ドイツ刑法第130条民衆扇動罪違反)。麻生さん、ドイツで最後の段落発言したら逮捕されるよ(笑)治外法権だけどさ。
 
ドイツでは、ヒトラーの「我が闘争」すら、発禁処分。研究者以外は読めない。ナチスに関しては、「絶対悪」であり、例外は決してありえない。鉤十字(ハーケン・クロイツ)や親衛隊SSの紋章を公衆の面前にさらしたり、右手を高く掲げるナチス式敬礼を行ったりすること(ハイル・ヒトラー)は犯罪行為になるので、冗談でもやるのは止めましょう。笑えない結末が待っています。
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永久追放処分?

2013-08-02 03:03:09 | 雑感
A-Rodの球界永久追放処分の可能性が現実味を帯びてきた。米フロリダ州マイアミ近郊のクリニック「バイオジェネシス」(すでに閉鎖)から、検出が難しいとされるヒト成長ホルモンを含めた、競技力向上のための禁止薬物の提供を受けていた、というのが事の発端である。

彼は09年に01~03年に禁止薬物(ステロイド系)を使用していたことを告白したが、その後は一貫して薬物疑惑を否定してきた。そのため今度は「2度目」扱いとなっている。MLBの基準では「3度目の使用」が「ストライクアウト」、永久追放処分とされる。では何故、球界最高年棒を誇り、本塁打歴代5位、打点歴代6位のスーパースターに対してMLBはこんなにも強硬な態度に出ようとしているのか。

それは、彼が「嘘つき」だからである。

今回の調査は大規模なもので、既に2011年ナ・リーグMVPのライアン・ブラウンは、MLBから65試合の出場停止処分を科せ...られ、受け入れている。ブラウンはMLBの調査に協力したため、先行して処分が発表された。しかしA-Rodは、嘘の証言で捜査を妨害し、目撃者を脅迫して証拠文書を購入、証拠隠滅を図ったことが捜査機関側で確認された、と報道されている。その他にも決定的な証拠を既にMLBは入手済みのようである。にもかかわらず、ロドリゲスの弁護士を務めるデビッド・コーンウェルは、どんな処分に対しても不服申し立てを行う方針であると明らかにし、徹底抗戦の構えを崩していない。

この態度に対してコミッショナーを務めるバド・セリグは、スポーツの健全性を守るため、滅多に使用されない強権を行使し、同選手を永久追放するのではないか、とアメリカのメディアが一斉に報道したのである。

アメリカ人は本当に「嘘」を嫌う。また手続きの適正さに対する侵害行為も許さない。ロドリゲスは今回、この2つの「虎の尾」を踏んでしまっているため、強権発動が噂されているのである。

他方で水面下では、ロドリゲス・サイドは、MLBと処分の軽減に関する交渉に入った、とも報道されている。長期間の出場停止処分で妥協しようとしている模様だ。しかし、この場合でも最悪、来シーズン全休ないし2,3年にわたる出場停止処分になる可能性がある、と言われている。38歳で怪我の治療から復帰しようとしているロドリゲスにとっては事実上の「引退勧告」である。

ロドリゲスと10年2億7500万ドルと言う史上最高額の契約を結んでいるヤンキースも既に愛想を尽かしており、如何にして残額の支払いをしないで済むかしか考えていないのは事実だ。ヤンキースはロドリゲスに対し、今後多くの記録を「ヤンキースの選手として」塗り替えていくことを重視し、マイルストーンを達成するたびに巨額の報酬を支払うと言う、多くのインセンティブ条項も設けていた。しかし彼は既にNYでは単なる厄介者になってしまったのだ

どちらにしろ、彼の選手生命はほぼ終わってしまったようなものだ。個人的には彼が21歳と言う若さで首位打者を獲得しセンセーショナルなデビューを飾って以来、ずっと応援してきたので哀しいことこの上ない。彼は間違いなく天才だったのだ。

シアトル・マリナーズで2番アレックス・ロドリゲス、3番ケン・グリフィーJrという最強のデュオを組んでいた。ベーブ・ルースとルー・ゲーリッグ、ミッキー・マントルとロジャー・マリスのデュオを見ることはできなかったが、「俺はロドリゲスとグリフィーのデュオをリアルタイムで見ているのだ!」と誇らしげに感じたものだった。それほど彼は無限の可能性を秘めていたスラッガーであり、全ての記録を塗り替える資格があるとみなされていた。

ロドリゲスは、「21世紀のベーブ・ルース」には彼がなるはずだったのだ。実際問題、ここ3年の急激な衰えがあるにしろ(これ自体も早いのだが)、本塁打と打点の記録を塗り替える可能性は非常に高かったのだ。本当に口惜しい。3000本安打もあと99本である。プライベートでも、マドンナやキャメロン・ディアズと浮名を流し、公私共にスパースターであり続けた。

それほどの天才が何故「薬」に手を出したのか。理由はただ一つ、「歪んだプライド」である。自分以上のバッターの存在を彼は決して認めることができなかった。特にデレク・ジーターに対する「複雑な感情」は様々な憶測を呼んだ。「個人記録では我こそがリアル・ナンバー・ワンであること」に彼は自分の存在意義を見出していた。とにかく図抜けた成績と巨額の契約に拘り続けた。しかし、その結末は彼が想像していたものでは決してなかった。

これだけ重たい処分の噂が流れる中、ロドリゲスは「準備はできた。いつでも試合に出られる。チームのワールド・シリーズ出場に貢献できる」という発言を繰り返していた。状況がまるで分かっていないかのような言動が目についた7月だった。自分は当代随一のスーパースターであり、処分などをありえない、とでも言うかのような態度を今でも取り続けている。

本当に勘違いしているのか、それとももう諦めているのかは本人以外には分からないが、彼の性格上、最後まで徹底抗戦するのではないか、と言われている。その時には永久追放処分が恐らく現実化してしまうだろう。これ以上、晩節を汚すような真似だけはして欲しくない。
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