The Art Of Jazz/Zoot Sims
(Seeco CELP-452)
(Seeco CELP-452)
大学時代にジャズ聴きはじめた次期には,黒人一辺倒だった自分にとって、「こりゃ、白人ジャズも捨てたもんじゃない!」と思わせた白人プレイヤーがいます。ビル・エバンス,アート・ペッパーそして本日の主役ズート・シムズもベスト3に入れていい白人御贔屓プレイヤーだったように思います。今となっては,白人プレイヤーの渋いアルバムには眼がない67camperですが当時はファンキー,エネルギッシュな黒人ジャズオンリーでした。そんな中で,2回生の頃だったでしょうか?友人と山形を訪れ,オクテットの門をくぐったときにズートのアルバムがカウンターの向こうにかなりの枚数飾られていた光景にであいました。あとになってオクテットのオーナー、相沢氏がズートの信奉者であることを知る訳ですが、このときがズートを本気で意識するようになった瞬間だったように思います。それから、ずっとズートは最も好きな白人テナーとして自分の頭の中で常に気になる存在として生き続けています。ベツレへム,アーゴのワンホーンと並び本日アップのドーン盤はとても人気が高くコンディションのいい盤は破格の高値で取引されていると聴きます。当然原盤では聴いたこともありません。コートを着て,右手に煙草,左の小脇にテナーを抱えて石段にリラックッスした表情で腰掛けるドーン盤は垂涎の一枚です。
The Modern Art Of Jazz/Zoot Sims
(Dawn DLP1102, FSR reissue)
というのも自分はもっぱらトップにかかげたドーンの再発のSEECO盤で聴いているのです。タイトルの「Modern」が省略されたこのアルバムも音質的にはさほど不満がある訳ではないのですが,やはり石段に腰掛けてリラックスするカバー欲しさにFSRの再発盤を購入してしまいました。印刷もややピンボケ気味,恐らくオリジナルはすばらしいのでしょうね。演奏は皆さんご存知の通りの快演です。A-1"September in The Rain"からスィンギーで歌心に溢れるズートの味わい深いテナーを聴くことができます。個人的にはこのSeptemberとA-3"Ghost of A Chance"のバラードプレイが最高です。共演者は説明の必要は無いのかもしれませんがBob Brookmeyer(vtb), John Williams(p), Milt Hinton(b), Gus Johnson(ds)のクインテットです。贔屓のBrookmeyer, 知る人ぞ知るWilliamsのピアノも好演ですよね。
このレコードは90年頃?再発された国内盤で持っていますが、Seecoというのは知らなかったです。それにしてもこのズートも良いですよね。初っ端の9月の雨から絶好調という感じです。Williamsのピアノも小気味いいですね。
ズートといえば山形オクテットですか!自分も1回行った事ありますが、良い雰囲気のジャズ喫茶でした。
ZOOTはファンが多いですから、オリジナルはじめいずれもが高価ですよね。特に,BETHLEHEM, ARGO, DAWN, ABC, RCA, UAなどが狙い目ですが多くは国内盤です。不覚にもこの盤だけが悪名たかきFSR盤です。
オクテットは自分も、一回しか言った事がありません。在学中に先輩の車を借りて行ったのですが,新潟~山形は遠いですよねぇ?駅前の駐車場で地元のおばさんに話しかけられましたが,全く理解できなかった記憶があります。東北弁恐るべしでした。