67camper's Blog

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バリトンはマリガンばかりじゃないよね!

2012-06-11 22:24:22 | jazz & vocal

Blue Serge/Serge Chaloff
(Capitol T742, jp reissue)

 バリトンサックスと言うと,ついついマリガンばかり聴いてしまうことが多いのですが,この楽器のサウンドパワーって言うのは個人的にとても魅力的であり,リーダー作品は少ないながらも,ハリー・カーネイ,ペッパー・アダムス、サージ・チャロフの3人はメインストリームジャズファンにとっては忘れることができないプレイヤーです。特にサージ・チャロフに関して言えば、彼は最も早くパーカーイディオムをバリサクに持ち込んだプレイヤーとして知られていますよね。23年生まれ57年没ですから,34年の短い人生です。マリガンより4才年上,マリガンが売れ始めた50年代後半には他界した訳ですから、この人が生存していればかなりバリトンシーンは変わっていた筈です。言い過ぎかもしれないですが、トランペットシーンにおけるブラウニーの存在にも通じる物を感じます。本日のアップは,最高傑作として知られる「ブルーサージ」です。

 服飾のマテリアルとして知られるサージと彼の名前をかけたタイトル,秀逸なカバーデザイン,そして何よりも共演のソニー・クラークの好プレイが誰がなんと言おうとはずせない名盤に仕上げていると思います。もちろんチャロフ自身のプレイも出色でふくよかなサウンドとサブトーンがバランスよく配されたバラードとアップテンポでの良くスウィングするフレージングは名手というにふさわしい表現力です。ワンホーン編成のカルテットでSonny Clark, Leroy Vinnegar, Jo Jonesのリズムセクションのサポートも絶品です。冒頭のA-1"A Handful Of Stars"の軽やかなスウィング感で引き込まれてしまいますね。A-3の"Thanks For The Memory"やB-3の“STairway To The Stars"のバラードでも類い稀な唄心を感じます。生きてりゃ、間違いなくマリガンの好敵手であったことは間違いのないt頃でしょうね。

 所有盤は東芝が出した国内盤です。録音も良いし,チャロフのサウンドを充分に楽しめると思います。クラークの艶のある音も良く録れているし,ビネガーのタイトなウォーキングも最高ですね。



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2 コメント

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チャロフ (swan)
2012-06-12 13:51:01
チャロフを最初に聴いたのは同じキャピトルのBoston Blow Upでしたが、そこでのバラードBody&Soulの迫力には驚きました。夭折の人ですが、確か渡米後の秋吉トシコさんとも親交あったんですよね。マリガンともアダムスとも違うバリトンの表現力素晴らしいです。ご紹介盤は残念ながらCD所有ですが、このいかしたジャケット…やはりLPで所有したいですね。
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BOSTON BLOW UP (67camper)
2012-06-12 21:16:17
swanさん,コメントありがとうございます。
BOSTON~も有名な一枚ですね。このアルバムではムッスリのアルトが出色ですね。個人的には,ジャケ、ソニクラ参加のポイントが高く,やはりBLUE SERGEの方をターンテーブルに載せることが多いですね。ストーリービルにもアルバムがありますし,トシコとの関係はボストンで活躍していた頃の親交なのでしょうね。
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