Blues Shout/Leo Wright
(Atlantic 1358)
(Atlantic 1358)
レオ・ライトは60年代初頭にアトランティック、ヴォルテックスに3枚の貴重なリーダー盤の録音があります。メイン楽器はアルトサックスとフルートですが、彼らのジェネレーションには伝統的なパーカー派のプレーヤーとオーネット・コールマンを代表するようなアバンギャルドなプレイを身上とするプレーヤーまで種々のスタイルをもったアルト奏者が存在しています。レオのアルトプレイはファンキーな甘いサウンドが特徴のパーカー派だろうと思いますが、オーネットなどにも見られるように他楽器、彼の場合はフルートですが、これにも非凡な才能を示したプレーヤーであろうと思います。
本日アップのアトランティック第1作は彼のフルートがサイドA全面にフィーチャーされており、彼の個性を計り知るには格好のアルバムであろうと思います。サイドBはアルトに持ち替えてのパーカー派のプレイを聴かせる構成です。パーソネルはA面はLeo Wright(fl), Harry Lookolfsky(vln), Junior Mance(p), Art Davis(b), Charlie Persip(ds)の五重奏団でレオのフルートが堪能できる構成です。演奏曲も"Angel Eyes", "Autumn Leaves", "Indian Summer"とスタンダード揃いで選曲もいいですね。フルートの枯葉で有名なジェレミー・スタイグ(ビル・エバンスとの共演盤)のプレイを彷彿させるようなテーマが印象的です。ソロはスタイグに比べてより甘く自分的にはライトのプレイの方が数段好きですね。B面のパーソネルは同じリズムセクションにLeo Wright(as), Richard Williams(tp)を加えたクインテットです。B-1のタイトルブルースのマンスのイントロ、しびれますね~。またWilliamsのトランペットが好演で貴重な録音と言えると思います。続く"Night In Tunisia"のレオも良いですが、彼のアルトの実力を如実に示したのがB-3のバラード"The Wind"だと思います。甘いバラードプレイが最高です。
過小評価のリード奏者ですが忘れ難いプレーヤーだと思います。アトランティックのオレンジ/パープルの白ファンレーベルでモノラルオリジナルです。
これまた貴重盤の登場ですね!この人のもう1枚のリーダー作(Atlantic)だいぶ前に再発された記憶ありますが、残念ながら未入手です。レオ・ライトの参加作でも持ってるのリチャード・ウイリアムスのCandid盤くらいでしょうか。こうゆうマイナーながら味のあるアーティスト探すのも良いですよね。こんなレコードこそジャズ喫茶で聴いてみたいです。
「JATPinEurope’61」は未聴のように思います。わかりましたらレーベル、カバーの特徴などご教示いただければ幸いです。