67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

円熟味を味わうスウィーツのラッパ

2010-05-08 05:54:22 | jazz & vocal
Sweetenings/Harry "Sweets" Edison
(Roulette R52023)


 ベイシーバンド出身者をBasie-itesという表現がされる事がありますがトランペットセクションではジョー・ニューマン、サド・ジョーンズと並び称される名手が"Sweets"ことハリー・エジソンではないでしょうか。VERVEをはじめパシフィックやベツレヘムのアルバムが良く知られていますが、後期のルーレットの録音もメディアムバウンスの曲が多く彼の魅力を味わうには格好の素材です。本日は知名度は低いですが”Sweetenings"と題されたエジソンのルーレット盤をアップいたします。

 メンバーが渋すぎる!Harry Edison(tp), Jimmy Forrest(ts), Jimmy Jones(p), Joe Benjamin/John Simmons(b), Charlie Persip(ds)の五重奏団です。ここでのエジソンは決してハードヒットする訳ではなくミディアムバウンスの曲を中心に円熟味溢れるトランペットを聴かせてくれます。A-1のブルース"Centerpiece"から中音を生かしたコントロールされたサウンドに納得するはずです。"Willow~"を引用しながら構成するアドリブも見事です。モーガンの名演で知られる"Candy"も溌剌さでは百歩譲かもしれないですが味わいは相当なものです。ベイシー由来の"Jive At Five"も聞き逃せませんね。B面の"If I Had You"のミュートで奏でるバラードが良いですね。アーシーなフォーレストや歌伴でも趣味の良いバッキングで知られるジョーンズのピアノもいい味をだしています。

 所有盤はピンク/オレンジのラベルの恐らく再発ルーレットのモノ盤ですが、無名ながら名手のスウィンギーな演奏は肩が凝らずリラックスするには格好の愛聴盤なのです。