67camper's Blog

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この「You’d Be So Nice」も好きなんですよ!

2010-05-12 03:42:11 | jazz & vocal
Lonesome Gal/Lurlean Hunter
(RCA LPM-1151)


「You’d Be So Nice」という曲は、コール・ポーター作の名曲ですが、ジャズ界においてはボーカルではヘレン・メリルのヴァージョンが、インストものでは白人アルトの雄、アート・ペッパーのバージョンが余りにも有名で、ひょっとしたらモダンジャズのスタンダードの中でも屈指の有名曲なのかも知れません。もちろん、他のプレイヤーの演奏、歌唱のバージョンが存在するのですが、ほとんどかえり見られる事がないのかも知れません。本日は、個人的に愛聴しているこの曲を収録した黒人女性ボーカル、Lurlean HunterのRCA盤をアップいたします。

 この盤は、自分の記憶にまちがいなければ彼女のデビュー盤でしょうか?人気盤のアトランティック盤VIK盤の陰に隠れがちですが、Al Nevinsのオケをバックにスタンダードを中心に収録したなかなかの好アルバムに仕上がっています。一部批評家からは「黒人四畳半小唄系」という訳の分からない枕詞を頂戴していますが、あまり黒人のアーシーさを追求しない、サラッとした語り口が特徴かと思います。サイドAではタイトル曲の"Lonesome Gal"を冒頭に配して、"It's You Or No One", "You Don't Know What Love Is", "You Make Me Feel So Young"等、渋み溢れる選曲に惹かれます。問題の”You’d Be So Nice"は"It Never Entered My Mind"に続いてB面2曲目に配されています。ギターのオブリを相手に進んで行くこのバージョンの説得力もなかなかのもので端正なLurleanの歌唱をじっくり楽しめますよね。また、儲け物の好バージョンと思うのがB-5の"But Not For Me"です。ヴァースから入るこの歌唱もデビュー盤とは思えない歌唱で、シカゴのクラブシーンで鍛えられたHunterの実力を如実に示した快唱と言えますね。

 所有盤はRCAのモノラルオリジナルです。カバーにプライスタグによるTearが見られますがコーティングが効いたフロントカバー、色刷りのバックカバー等豪華な仕様です。この"You’d Be So Nice"、ぜひ効いて欲しいなぁ・・・。