The President Plays With The Oscar Peterson Trio
(Verve MGV-8144)
(Verve MGV-8144)
モダンテナーの話になると、いつもホーキンスとレスターから話が始まりますが、こんな歴史的な話はどうでもいいですよね。純粋にスウィングするレスターそしてリズムの好演を純粋に楽しむ。これで、いいですよね。歴史的な録音は、大体において録音が悪いし、自分はSPのシステムなんてないから、レスターとしては後期のVERVEの録音で充分に楽しめていると思っています。本日は、NORGRAN~CLEF~VERVEではハウスリズムセクションとも言うべきオスカー・ピーターソン・トリオを相手にリラックスした演奏を展開するアルバムをアップします。
メンバーはLester Young(ts), Oscar Peterson(p), Ray Brown(b), Barney Kessel(g), J.C.Heard(ds)の五重奏団です。何と言ってもリラックスして流麗なフレーズを繰り出すレスター、そしてスィンギーなピアノで応戦するOPが最高です。締まったレイのトーン、ケッセルのザクザクコードワークと名人芸の応酬に唸ってしまいます。そして何よりもスタンダード中心の選曲がうれしいですよね。A面はレスター健在を示す"Ad Lib Blues"に始まり, OPのソロが切れている"Just You Just Me", ケッセルのシングルトーンが楽しめる"Tea For Two"の3曲です。 B面に移ってケッセルのコードワークで始まるB-1の"Indiana"のプレスのグルービーなソロ、OPの弾むようなソロがいいですね。ここから演奏が短くなりますが、"I Can't Get Started", "On The Sunny Side Of The Street", "Almost Like Being Long", "There Will Never Be Another You"という選曲での唄心溢れるテナーが泣かせますね。スタンダード中心、肩肘張らないリラックスした演奏そのものが聴きものというFavorite Albumですね。カバーは比較的地味ですが一応、DSMというのがいいですね。
所有盤はVERVEのMGM、T字ラベルです。不調が伝えられるVERVEのレスターですがスイングできればそれで良しですよね。