67camper's Blog

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違いをみせるサドのサウンド

2008-07-06 04:00:59 | jazz & vocal
Detroit New York Junction/Thad Jones
(Blue Note BLP1513)


 ハードバップ期のトランぺッターは別格のマイルスを除けば、あとはドーハム、モーガン、バード、ファーマー、ハバード等それぞれは特徴を持ったプレイヤーたちですがある程度ひとくくりにされた感じがするのは自分だけでしょうか。ジョーンズ兄弟の真ん中、サドもこの時期に活躍したトランぺッターですが、何となくバイシー臭を感じゆったりとしたほのぼのとした印象を感じます。とは言うものの鋭いアタックが全くない訳ではなく、美しい音色の丸みのあるトーンやロングノート等はサドならではですね。本日は名門BNに初録音されたサドのリーダー盤をアップいたします。

 メンバーはThad Jones(tp), Billy Mitchell(ts), Kenny Burrell(g), Tommy Fanagan(p), Oscar Pettiford, Shadow Wilson(ds)のセクステットです。A-1のBlue Roomのミディアムバウンスの演奏が彼らの魅力を余すところなく発揮している演奏だろうと思います。ミッチェルのこれぞ木管と思わせるテナーの鳴りが素晴らしいし、ルーズな感じのバレル、甘いトーンのサド、品の良いフラナガンとどれをとっても隙がないですね。A-3のサド、ケニー、オスカーのトリオで奏でられる"Little Girl Blue"も捨てがたいですね。B面ではB-1の"Scratch"でのロングトーンを駆使したサドのトランペットプレイを堪能できるトラックですね。ハードバップ期、BNとなると激しいトランペットを想像しますが、こんなホノボノとした雰囲気こそサド・ジョーンズの世界ではなかろうか?

 所有盤は70年代、石丸電気で新品で購入したUAモノラル盤です。確か1780円だったと思います。「鳩のサド」に隠れがちですがなかなかの好アルバムだと思います。