斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

また、悲しいことが繰り返されました

2011年06月04日 12時50分56秒 | 水難・ういてまて
神奈川県で、警察官の方が、溺れた方を助けようとして亡くなりました。職業意識が高く、正義感の強い方だと思います。ご冥福をお祈りします。

着衣泳を普及してからずっとお話ししていることがあります。

「水難救助訓練を継続して行っていない方の素手による救助は絶対に無理です。」

私が昨年調査した結果によると、一年ほどの間に新聞報道された分だけでも、救助中に救助者が亡くなり、溺者が助かった例が19件ありました。

最近は、浮いて救助を待つことが広がり、水に落ちても溺者がしばらく浮いている例が増えています。だから、溺者が助かるのです。周囲にいる人が行うことは次の通りです。

1.溺者が浮いている間に119番通報してプロの救助隊を呼んでください。
2.身の回りにあるペットボトルなど浮き具になるものを投げ入れて溺者に渡して下さい。
3.万が一溺者が沈んだら、沈んだ場所を覚えておいて、救助隊に知らせてください。沈水してから救助されるまで数分以内であれば蘇生法でかなりの高い確率で生還します。

■■■救助を教える関係者にお願いします。市民向けの番組などで、水に入って救助する方法は、デモンストレーションであっても、教えないでください。あなたがたは、命を左右する立場にいることを自覚して下さい。■■■

最新の画像もっと見る