斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

本日の学部講義

2013年05月28日 14時27分23秒 | 講義記録
本日の無機材料科学の講義で座標軸がよくわからなかったという質問がありました。図を使って説明します。

左の図は、立方格子を3次元的に透視した図です。[100],[010],[001]の関係はすぐに理解できると思います。
右の図は、[110]方位を太線で表現しました。[110]から直交右方向に向かうのが[-110]です。下の方位図を見てください・手前に[110]が来ています。それに対して右方向に[-110]が来ています。なぜ[-110]かというとa軸方向の負の方向に矢印が進んでいるためです。またb軸方向には正の方向に矢印が向いているので、2番目の1には負の符号がつきません。

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講義の半ばで、ちょっとした脱線話として、研究者 、技術者の責任について言及しました。研究者 、技術者は新しい分野で新たな発想で勝負します。そういう分野ですから 間違ったことを社会に発信したり 、間違った製品を販売したりすることがあるかもしれません。しかしそれは決して許されないことです。最先端の研究者、技術者は常に慎重に物事を検証して、議論して、それから少しずつ進まなければいけません。

自分の発した一言を信じて実行して命を落としてしまった人が1億2700万人のうちのたった一人だったとしても絶対に許されないのです。

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