今、出発の刻(たびだちのとき)

車中泊によるきままな旅
<名所旧跡を訪ねる>

聖徳宗総本山 法隆寺 その1(奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内)

2014年01月04日 | 神社・仏閣
法隆寺には何度も訪れているが、いつも1時間程度の滞在のためガイドの説明を聞きながら有名な建築物を眺め、大宝蔵院にて百済観音を拝観、夢殿には行ったり行かなかったりというものであった。
今回は1日かけて隅から隅まで歩くという目標を設定し道の駅を出発した。

法隆寺<世界文化遺産>
用明天皇が自らのご病気の平癒を祈って寺と仏像を造ることを誓願されたが、その実現をみないままに崩御された。
そこで推古天皇と聖徳太子が用明天皇のご遺願を継いで、推古15年(607)に寺とその本尊「薬師如来」を造ったのがこの法隆寺(斑鳩寺)である。

南大門(国宝)
法隆寺の玄関にあたる総門



創建時のものは、永享7年(1435)に焼失し、永享10年(1438)に現在の門が再建された



南大門をこえると正面に中門が見えてくる

中門(国宝)
入母屋造の二重門。正面は四間二戸、側面は三間

 

日本の寺院の門は正面の柱間が奇数になるのが普通だが、この門は正面柱間が4間で、真中に柱が立つ点が特異である



門内の左右に塑造金剛力士立像(重要文化財)を安置



日本最古(8世紀初)の仁王像として貴重である



中門横には平山郁夫書「日本最初の世界文化遺産 法隆寺」の石碑がある



中門左横に西院伽藍に入る受付所があるが、さらに左側に進むと五重塔が見えてくる



西大門への道は人通りも少なく木々の間からみえる五重塔が美しい



同じ参道に写真のように囲われた部分があるが調べてもわからない。周囲と違う所は色が黒ずんでいる点だが



三経院・西室(国宝)
西院伽藍の西側、聖霊院と対称的な位置に建つ。鎌倉時代の建立



三経院は、聖徳太子が勝鬘経・維摩経・法華経の三つの経典を注釈されたこと(三経義疏)にちなんで、西室の南端部を改造して建てられた



奥に人が見える所が西院伽藍の受付所、こちらまで足を運ぶ人は少ない



法隆寺に住む僧が生活していた建物






西室の左奥の石段を上がると西円堂が見えてくる

西円堂(国宝) 
西院伽藍の西北の丘の上に建つ八角円堂。鎌倉時代の建立



他に参拝者もいなかったこともあり、西円堂を担当している男性から建物の歴史や堂内の仏像に至るまで20分程度詳細な説明をしていただいた



扉の隙間から見る形にはなるが、堂内中央には、わが国最大級の乾漆像、本尊薬師如来座像(峯の薬師)が安置されている



係の男性の説明によると、西円堂は法隆寺で最も高い場所にあり五重塔が同じ高さで見ることができる。
写真を撮るなら午後が良いと勧められたので素直に従うことにした



法隆寺には、国宝・重要文化財に指定されたものだけでも約190件、点数にして2300余点に及んでいるという。
今回、紹介した場所は拝観料なしで見ることができる贅沢な場所。ほんの4・5分歩くだけで違った世界が広がり新しい発見がある。

次回(西院伽藍)に続く


撮影 平成25年11月17日

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