今、出発の刻(たびだちのとき)

車中泊によるきままな旅
<名所旧跡を訪ねる>

醍醐山 醍醐寺 その2(京都府京都市伏見区醍醐東大路町22)

2022年07月30日 | 神社・仏閣
訪問日 令和4年5月23日

世界遺産 醍醐山 醍醐寺 その2
京都市街の南東に広がる醍醐山(笠取山)に200万坪以上の広大な境内を持つ
国宝や重要文化財を含む約15万点の寺宝を所蔵する
山裾を「下醍醐」と称し「三宝院・伽藍・霊宝館」エリアに分けられている

<伽藍エリア>
桜馬場
「醍醐の花見」とは、慶長3年(1598年3月)、豊臣秀吉がその最晩年に醍醐寺三宝院裏の山麓において催した花見の宴
豊臣秀頼・北政所・淀殿ら近親の者を初めとして、諸大名からその配下の女房女中衆約1300人を召し従えた盛大な催し
花見に招かれたのは女性ばかりで、秀吉・秀頼の他には唯一前田利家のみ



秀吉自ら下見のために醍醐寺へ通い、殿舎の造営や庭園の改修を指揮し、醍醐山の山腹にいたるまで、伽藍全体に700本の桜を植樹した
参加した女性たちには2回の衣装替えが命じられ、一人3着ずつ着物が新調され、衣装代だけで現在の約40億円に相当する金額がかかったという

中興の祖、第80代座主である義演は、秀吉の帰依を得て良好な関係を築いていた
秀吉の最期が近いことを感じ取り、一代の華麗な英雄の最後にふさわしい大舞台をしつらえるために
あちこちにそれとなく手配をしてこの醍醐の花見を実現させたともいう
秀吉はこの約5か月後に没した



西大門(仁王門)
豊臣秀頼が金堂の再建の後、慶長10年(1605年)に再建した



木造金剛力士立像(重要文化財)
もとは南大門に祀られていた尊像






平安後期の長承3年(1134年)に仏師「勢増・仁増」によって造立された






体内の墨書、納札等に南大門から移された経緯などがかかれていた



参道



金堂(国宝)
当初は紀州国湯浅の満願寺本堂
豊臣秀吉の発願により紀伊国から移築したもので、慶長3年(1598年)から移築を開始
秀吉没後の慶長5年(1600年)豊臣秀頼の代になって落慶している



入母屋造本瓦葺 正面7間、側面5間
平安時代後期の建立



この金堂が、醍醐寺の中心のお堂であり、安置されている「薬師如来坐像(重要文化財)」が醍醐寺の本尊



鐘楼






五重塔(国宝)
今回の旅でまだ訪れていない国宝の五重塔を回りたいと考えていた
ケチケチ旅を続けている私にとって京都や奈良はハードルが高い
五重塔に辿り着くまでに駐車料金2,000円、拝観料1,500円を要している



醍醐天皇のご冥福を祈るために、第一皇子・朱雀天皇が承平6年(936年)に着工し
第二皇子・村上天皇の天暦5年(951年)に完成した



高さは約38mで屋根の上の相輪は約13mあり、相輪が塔の三分の一を占め、安定感を与えている



京都府下で最も古い木造建築物



高さ12.8mの相輪



応仁の乱で伽藍はほぼ全焼し、その後も焼失と再建を繰り返しているが、五重塔は創建当時のまま現在に残っている



不動堂・護摩道場
堂前の護摩道場では、当山派修験道の柴燈護摩が焚かれ、世界平和など様々な祈願を行っている






不動明王






堂内には不動明王を中心に五体の明王を奉安している



真如三昧耶堂
真如苑の開祖・伊藤真乗が興した密教法流「真如三昧耶流」を顕彰するため醍醐寺により1997年(平成9年)に建立された






祖師堂
慶長10年(1605年)9月、座主 義演准后(ぎえんじゅごう)により建立された



真言宗を開いた弘法大師 空海と、その孫弟子で、醍醐寺を開創した理源大師 聖宝とが祀られている



旧伝法学院(研修道場)



日月門
1930年(昭和5年)、山口玄洞による建立



鐘楼
1930年(昭和5年)、山口玄洞による建立






観音堂
醍醐天皇一千年御忌を記念し、昭和5年(1930年)山口玄洞居士の寄進により造築された



観音堂を中心とする一帯は「大伝法院<日月門・鐘楼・弁天堂他>」と呼ばれる



弁天堂
1930年(昭和5年)、山口玄洞による建立






この先は「上醍醐」へ続く(別料金発生500円)が、気力・体力が消失したため戻ることにした

清瀧宮拝殿



慶長4年(1599年)建立



清瀧宮本殿(重要文化財)
永長2年(1097年)に上醍醐より分祀して創建
文明年間(1469年 - 1487年)の兵火により焼失するが、永正14年(1517年)に再建



初めて訪れたこともあり上醍醐へ入山する体力は残っていなかったことが残念だった
だが、目的の五重塔を撮ることができ十分満足できた



撮影日 令和4年5月23日

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