ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

高橋尚子のこと

2005-11-20 16:45:49 | 世間
高橋尚子は、レース前の会見で「悲壮感漂うレースをするつもりはない。」と言っていた。その言葉どおり、坂手前の36キロからの鮮やかなスパートで優勝した。

小出監督から独り立ちし、肉離れを公表し、退路を断って臨んだ試合。トレーニングは厳しくとも笑顔を忘れない、そんな彼女の姿勢には心底敬服してしまう。国立競技場に戻ってきて、トラックに入るときにサングラスを外し、拳を高く振り上げた姿と表情はとても清々しかった。

「止まった時間を動かしたい」とも言っていた。動いているものを動かし続けるのは、もちろん大変なことだけれども、一旦止まってしまったものを再び動かすのには、さらに大きな力がいる。それを実現したのだから、素晴らしい。感動で涙した今年唯一の出来事だった。

アテネで金メダルを取ったとき、二宮清純は「壊し屋」だと書いていたけれど、今日のレースを見ていたら、彼女は自分自身の新たな道をつくり、日本中に夢を持つことの大切さを振りまいた「創造者」なのだと思った。3年後の北京オリンピックも「視野に入れたい」とインタビューでの言葉、その意気を買いたい。おめでとう。

ER9-06「はかない希望」ONE CAN ONLY HOPE

2005-11-20 16:10:59 | ER緊急救命室
末期の肺気腫患者のアリソンが延命拒否にサインした。それを見かねたネイサンは、別の治療法を提示する。自分のパーキンソン病という境遇と重ね合わせて、生きる希望を見出して欲しいと思ったのだろう。しかし、それは今後、政府が認するかどうかも分からない方法だと、カーターは怒る。思いやりのある行動だったけれど、医学生の身としては、行き過ぎの行動だったのかもしれない。

今回のタイトルは、キャリーオーバーの膨らんだ宝くじにもひっ掛けている。いい雰囲気になったプラットとチェンがいる部屋に弟レオンが、「当たった」と乱入。服もちゃんと着ずにチェンは逃げ帰る。あれだけプラットを嫌がってたのに、なんでこんな風になるんだろ?縁は奇なるもの。

薬物を飲まされた上、レイプされたと思われる14歳の少女に、エリザベスは打ち明けようとしたが、少女は急に怒りだし、実は自分自身で薬物を飲み、セックスしたのだと言い出した。目を輝かせて「20人もボーイフレンドがいるの」と言う彼女に、とてもやりきれない気持ちになった。エリザベスも同じ心情だったのだろう、二の句が継げない。

ネイサンの患者を想う気持ちと自身の病気と。駅のベンチで立ち上がれなくなってしまったネイサンの姿は、悲哀が漂っていた。