ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

『椿三十郎』

2007-12-23 00:58:52 | 映画
去年のタジー男優賞受賞の織田裕二主演。しかも制作総指揮は、あの角川春樹。春には『蒼き狼』で、テレマーク姿勢のまま顔面から着陸するような見事なズッコケを見せてくれました。いやが上にも期待が高まる。

で結果。…そーでもなかった。でも、ツッコミどころは多々あるけど。まずね、織田裕二はあの台詞回しが似合わない。「鞘に納まらない刀」のようには見えないんだよなあ。大河ドラマ『新撰組!』で芹沢鴨をやった佐藤浩市だったら良かったのかも。侍の狂気みたなものが沸き上がってくる感じが。ただ、その時には敵役のトヨエツとの対比が弱くなるけど。あと、殺陣が貧弱。てか、血が映らないんだもの。そりゃ、黒沢版はポンプまで使ってやり過ぎ感は否めなかったけどさ。全く出ないのもねえ。あと、杏ちゃん顔デカい(それはどうでもいい)。

良かったのは、押入れ侍役の佐々木蔵之介が飄々とした持ち味を発揮してて、いいアクセントになってたこと。それから、オリジナルと同じ脚本使いつつも、リズムが小気味よかったこと。うーん、それぐらいか…。

終盤の椿が屋敷に突入する辺りから、だんだんと志村けんの「バカ殿」でも観てる気分になってきた。腰元シスターズみたいなのが出てきて、さらに伊藤克信がまるでクワマンみたいな風体。なんだこれは。森田監督特有の「安っぽさ」が出たような。