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小泉進次郎/総裁候補:指導能力への疑念  (2015年) <農林中金の援農融資への転換&補助金漬け農業からの脱却> 二つに失敗

2024-08-28 20:48:56 | 時評
◆【ニューズウイーク日本版】「セクシー発言」など問題ではない、小泉進次郎が農業改革に失敗した過去をどう評価するか Kazuki Oishi-REUTERS
1)農林中金というの農協系の金融機関。規模としては、預金残高60兆円、総資産100兆円というメガバンクに準ずる巨大金融機関です。2015年の時点で小泉氏は何を問題にしたのかというと、
  この巨大な金融機関が、農業融資をほとんどしていないという点でした。現在の日本の農業では、大規模化、機械化など、資金を投入して改革をしないと持続可能性が確保できないわけです。
  にもかかわらず、潤沢な資金があるのに農林中金は貸出残高の中で農業融資が0.1%しかない、当時の小泉氏は、そんなことでは農林中金は存在意義がないと迫りました。これに対して全農サイドは
  「貴重な農家の資産は大切に運用しなくてはならない」と言って、農業融資の拡大を拒否したのでした。
 * その後、農林中金は、世界中で資金を運用するヘッジファンドとしての性格を強めていきました。その結果、今回の米金利高止まりによる債券価格の下落を受けた運用失敗で、単年度
  「1兆5000億の赤字」が見込まれ、一気に経営危機に陥っています。そう考えると、9年前の小泉氏の指摘、農協系の金融機関なら農業融資をせよ、そうでないなら存在意義はない、
  という指摘は改めて重たいものがあるわけです。

  では、小泉氏が日本の農業の持続可能性を確保するための改革の希望なのかというと、こちらは評価が分かれるところだと思います。まず、この農業改革に関しては、9年前の時点で結局は論戦に
  負けたのです。改革を唱えたけれども敗北して実現はできませんでした。この敗北した責任ということは、小泉氏として背負わねばなりません。

   農林中金が危機に陥り、深刻なコメ不足が起きたことは、小泉氏の主張が正しかったことを示しているとは思います。ですが、そんなことを言っても、農林中金が外債で溶かしたキャッシュは
  戻ってきません。また増え続ける耕作放棄地を緑の水田の戻すことはできません。円安の中で食料自給率が上がらないのであれば、国民の生活は成立しなくなります。

     ⇒  小泉氏は立候補するなら、公約の中に、9年前挫折した農政改革を掲げなければならない。

2)もう一つ、小泉氏は「補助金漬け農業」への批判を展開、こちらも全農など既得権益代表から激しい抵抗を受けました。ですが、それから9年、現在の日本の農業はコメ不足という深刻な危機に
  陥っています。原因は猛暑とインバウンド消費だとされていますが、それ以上に高齢化による耕作放棄の拡大が背景にあります。農業が持続不可能になっているのです。
     ⇒ これは先日も触れた「減反補助金」+「品種改抑止」による安倍首相時代の米価維持とセットになっている全農票維持の策略である。

 そう考えると、小泉氏もまた、当事者として改革の実現に失敗した責任からは逃れられません。少なくとも、今回の総裁選ではこの点について小泉氏の評価が正当になされるべきです
改革者なのか、それとも改革を試みたが敗者に過ぎないのかということです。少なくとも「セクシー発言」を切り取って、言葉が軽いのどうのという表面的な評価をするのは、公平ではないと思います。
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 Kazuki Oishi氏の指摘は小泉氏の能力不足を的確に論証している。農林部会長の権限に限界があったから負けたという釈明は通るまい。9年後の今、小泉氏はどこまで指導力をつけたのか?
「刷新感」「若手イメージ」など、芸能タレント総選挙のような浮ついた語彙で相変わらずメディア各社はふざけている。 何とも度し難い幼稚さと愚かさではないか。これではクニが亡ぶ!
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法令違反外国人を即時拘束しない日本警察  「スパイ法」で日本人を拘束する中国と捕虜交換のため法令の整備を!  何を恐れている?

2024-08-28 09:00:37 | トーク・ネットTalk Net
◎【TBS NEWS】NHK国際放送で不適切発言の男性 中国に帰国か SNS発信も
 やはり予想通りの結末となった。NHKの放送に関する内規だけでなく、此の人物を拘束する根拠法は今でもある筈。靖国神社に落書きし、翌日逃亡した人物も「器物破損罪」
 で逮捕拘留できた筈。  此の二人は、案の定、現地のSNSで<愛国の英雄>扱いされている。こういうクニなのだ、今の共産党支配の中国は。 
  70-80年代までの友好国対応は北京政府が自ら葬り去った。 年長者には今も40-50年前の日中友好ドラマと対中優越感に溺れる人が残っている。
 巨大な中国市場に目が眩み、未だにビジネスを止めない日本企業よ。どこまで犠牲と不利益を我慢するつもりなのか? まだ懲りないか?ほかに市場を開拓せよ。

 通称「スパイ法」で6年余り拘留された鈴木英司氏の体験記『中国拘束2279日』(毎日新聞出版)をご覧になればわかるが、明らかに日本人を拘束する意図は外交カードの
 一部とするためだ。もう一国の猶予もない。日本でも中国も含めた<ロシア・北朝鮮その他>敵対諸国からの諜報/攪乱妨害活動者を拘束する法令整備を急がねばならない。
   さもなければ【外交の双務性】は保てない。 ・・・断っておくが、私は情緒的『嫌中』から言ってるのではない、誤解なきよう。日本の為に言っている
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【候補者の分際で】発言に見える安倍派の体質・・<総理なんて長老の手駒扱い>でしかない自民党総裁選挙では 誰が選ばれようが日本は変われない 

2024-08-28 07:24:17 | 時評
▼【毎日】「候補者の分際で」安倍派憤り 自民総裁選、裏金対応で議論活発化 【野間口陽、遠藤修平】  抜粋
A) 石破氏は26日、テレビ朝日の番組で公認に関する自身の発言について「選対で公認候補として当選の可能性がどこまであるかを議論する。何も裏金と言われる方々だけでなく、全ての議員一緒だ」
  と説明。27日には記者団に対し「(選対)本部長は総裁だが、本部長が全て決めていいと今までの党運営でなされたことはない」と述べ、選対での議論を尊重する考えを強調した。
   また野田聖子元総務相も裏金議員は党公認を受けず、次期国政選挙に無所属で臨むべきだと主張している。

B) 安倍派からは反発の声も上がっている。安倍派最高顧問を務めた衛藤征士郎元衆院副議長は27日、毎日新聞の取材に「(派閥から)還流された金は政治活動に100%充当しており、何ら問題ない」
  と返納は不要との考えを示し、「河野氏の発言はあまりにも唐突で、不可解な発言だ」と批判した。衛藤氏は同日、河野氏に「直接注意した」という。
C) また安倍派中堅は「石破さんが口火を切った。罪が重い」と不満を漏らし、安倍派ベテランは「あまりにも上から目線だ。候補者の分際で、国会議員の公認問題に言及できる立場にない」と憤った。
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☆★ またまた我が目を疑う発言だった。発言の何に私は呆れたのか? 鋭敏な皆さんはもうお気づきだと思うが、整理してゆく。

(A) 自民の調査では85人の収支報告書に不記載や誤記載があり、39人が処分を受けた。<「政治資金規正法」がありながら不記載・誤記載した>これは秘書のミスと言い逃れようとも、国会議員として
   法令違反の責任から放免とはならない筈だ。自民党として違反議員を次の選挙で公認するのか?という踏み絵は当然ながらスルーしてよいことではない。これを国民は注視しているのだ

(B) 国庫に返納するのが正しいか云々の前に、政治資金パーティー収入の使い道の透明性確保こそ国会で論じるべき課題だが、そこはほったらかしている。これに対し、衛藤征士郎元衆院副議長が
   毎日の取材に「(派閥から)還流された金は政治活動に100%充当しており、何ら問題ない」と答えた感覚が大問題である。端的な例が、北京へ行っている二階元幹事長の使途「書籍購入」だ。
    今の仕組みでは、例え使途を記入しても本当にそれが虚偽で無かったのかを税務署も調べる事はできない。ここを改めねばならないのに『政治活動に充当しているから』と言えば済んでしまう。

(C)【候補者の分際で】・・この言葉ほど、自民党の”やくざ組織体質”を如実に表すものはない。<上から目線だ>という言葉はそのまま返さなくてはならない。其の自己矛盾に気づいていないのだ。
  総裁候補者だからこそ「次の選挙で公認すべきか否かをどう判断するか」明らかにすべきであり<石破氏や野田氏すら長老の駒>扱いする古参議員の体質:これを私は”やくざ組織体質”と言っている。

 メディアが連日嬉しそうに出す予測記事は芸能タレント人気投票そのもので幼稚極まりなく、吐き気がする! 各種アンケート/世論調査なるものでは、自民党支持率が高いままだ。
【候補者の分際で発言】が示す自民党の体質のままでは誰が総裁・首相になろうと日本の政治は変わらない。変えたくない人は「野党がダメだから」と消去法で再び自民党候補者に投票するのだろうが、
 消去法ではなく、せめて独善的で無反省な国会運営を矯正するために、政権交代でお灸を据えなくては、このままダラダラ流れ、日本は衰微するだけ。
 旧民主党政権の失敗は消せないが<政権交代は多少の混乱も招くが、このままよりはマシではないか?>と選択しようではないか! 恐れていては亡びるだけだ。   
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