静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

石破氏が皇統継承の見地から女系天皇の検討に触れるのが 何故いけないのか?  言論封殺して何が「自由・民主党」だ

2024-08-05 18:35:10 | 時評
◆【産経新聞】自民・石破茂氏、女系天皇の議論重ねて言及 「女系の男性天皇の可能性排除はどうなのか」
・ 自民党の石破茂元幹事長は4日配信のインターネットテレビ「ABEMA(アベマ)TV」の番組で、安定的な皇位継承の議論を巡って「男系の女性天皇の可能性、女系の男性天皇の可能性、
  これを全部排除して議論するのはどうなのだろうか」と述べ、母方にのみ天皇の血筋を引く「女系天皇」の誕生の可能性も含めて議論する必要性に重ねて言及した。

・「(秋篠宮ご夫妻の長男の)悠仁さまがお継ぎになる。それは当然あるべきことだ。でも、その後はどうなるのか。あってはならないことだが、百万が一、千万が一、そういうことがあったら
  どうするのかは考えておかないといけない。絶対に起こってはいけないが、可能性は全否定できないとなると、考えるのはわれわれの仕事だ」と述べ、あらゆるリスクを踏まえた議論が必要だとした。

皇位継承のあり方について、石破氏は女系天皇の容認を含めて議論すべきだとの立場をとる。今年6月もBSフジ番組で「男系優先に決まっているが、女系を完璧に否定していいのかというと、皇室を大切にするということから少しずれていると思う」と語っていた。
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 石破氏は政治家として当然もつべきリスク管理の視点から、ごく当然の問題提起をしているが、産経新聞は案の定≪皇位は古来例外なく男系継承が維持されており、皇室典範は「皇位は皇統に属する男系男子が継承する」と規定し、女性天皇や女系天皇は認めていない≫を記事中に引用し、其の皇室典範そのものへの見直し議論を呼びかけている石破氏の提起をまるで封じようとするかに見える。
 改めて言うまでもなく、産経は本件に関し、公正中立ではないばかりか、言論抑圧に手を貸している。

 様々な観点から最善の策を探ろうという時に『それは皇室典範で決まっているのだからダメ』と言う態度は、まるで同典範が神聖不可侵であるかのように言い募る国粋天皇至上主義者そのものだ。
前から私は何度か述べているが、今の天皇制は絶対君主制下のキングによる国家統治ではない。絶対的キングなら<皇室典範は神聖不可侵>は成り立つが代議制民主主義と立憲君主制の両立を保つための
ポジションと戦後変わった天皇の地位を、皇室典範が『男系男子継承』と決めたこと自体が違憲である。 男系絶対視は男女平等を基礎とする現行憲法の精神に違反するのだ。
皇室典範は憲法の上位にあるものではなく、他の法律と同様に憲法の下にあるのだ。皇室典範は重要な修正対象であり、いつでも国会で変えられる。

 「男性でないとできない公務」「女性ではできない公務」など一切ない! あるなら挙げてみよ。
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≪ 今朝の2題 ≫   (老害嫌味タレント&ソンンタクTV番組)ランキング      もう日本で五輪は要らない

2024-08-05 10:09:10 | トーク・ネットTalk Net
◎【Smart Flash】「もう引退してほしい」ご意見番 500 人に聞いた
 【第1位】和田アキ子:111票   【第2位】田原総一朗:100票   【第3位】堀江貴文:55票   【第4位】宮根誠司:53票 ←4人で319票(=63.8%)  
◆【Smart Flash】 日テレ「もう終わってもいい」バラエティ番組 500 人に聞いた
 【第1位】『行列のできる相談所』62票   【第2位】『ダウンタウンDX』50票   【第3位】『有吉の壁』48票   【第4位】『踊る!さんま御殿!!』43票 
 【第5位】『ザ!鉄腕!DASH!!』39票
  
  ⇒ (ご意見番&バラエティー番組)どちらも私はTV視聴者ではなく、これらへの批評をネット記事で垣間見るだけだが、500人の評価には。どちらも賛同する。
    (ご意見番)は各人の垂れ流す害毒に。(バラエティー番組)はMCの阿呆さ加減に。
 

★【日刊スポーツ】 「日本がまた五輪開催地に」IOC幹部発言報道にSNS猛反発、・・・トレンドに「国民は一切お断りだ」
 国際オリンピック委員会(IOC)のデュビ五輪統括部長が3日(現地時間)、パリ市内で日本メディアの取材に応じた際、パリ五輪には2021年東京大会のレガシーが生かされているとして
 「日本が開催を検討するかは分からないが、近い将来、また冬季大会などの開催地になるだろう」と述べたとする報道を受けたもの。デュビ氏は「(日本国内での五輪に対する)ムーブメントは、
 まだ去っていない」と指摘したとも報じられている。

 この報道を受け、SNSには「もういいよ やんなくて。。」「いやもういいよ…ノーセンキュー 他の国にお譲りします」「手を挙げる都市が減ってきたから言ってるんだろうけど、もうギリシャの
 アテネでの開催に固定したら?近代五輪発祥の地だし。 こんな商業五輪を各国の持ち回りで開催する意義なんて無いと思う」「どこまでタカる気なんだよIOC← バッハ会長!
 「こういう事いわれると、利権やら欲しがる政治屋がまたやりたがる…国民は一切お断りだ」などのコメントが寄せられた。ほとんどが反発の声だった。
  21年の東京五輪・パラリンピック開催後、大会をめぐる汚職事件が明らかになった。その後、札幌市は、当初目指した2030年冬季五輪・パラリンピックの招致を断念。五輪に対する日本国民の
 感情は、複雑なものになっている。

  ⇒ これらの声は素直で素朴な国民感情だろう。選手はどこで開かれようが人生を賭ける意義は同じ。<地元だから有利&声援が助け>これこそ欧米商業メディアの思う壺だ
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外国人特派員が見た東京都知事選挙の空虚さ

2024-08-05 08:04:11 | 時評
◆【毎日】私が思う日本 <民意はどこに? 変貌する首都・東京で失われていくもの> 【訳・国本愛】  要旨抜粋
  第106回は、仏紙「ルモンド」のフィリップ・メスメール東京特派員が、東京都知事選で大きな争点とならなかった東京の再開発について考えた。
A) 私が都知事選で論じられるべきだったと思った課題の一つは、首都の住環境についてだ。首都では、一部の史跡は保存されたものの、歴史的な建築物など多くの遺産が姿を消した
  その理由は三つある。自然災害、戦争、そして「建築狂」だ。
   1923年の関東大震災は、明治時代の面影を消し去った。第二次大戦末期の45年には、米軍による東京大空襲で、震災後の20年代に造られた建築物が破壊された。戦後になると、64年の東京
  オリンピックに向けた建設ラッシュにより、古い建築物は一掃された。80年代後半のバブル経済期には、60年代から70年代の建築物も大型プロジェクトによって姿を消した。
  21世紀への変わり目には、耐震技術の進歩によって超高層ビル群が出現した。さらに2020年の東京オリンピック・パラリンピック(開催は21年)に向け、再び建設ラッシュが到来。
  五輪選手村を改修した分譲マンション「晴海フラッグ」のような記念碑的な住宅群や商業施設、ホテルなど過剰ともいえる建設が進み、その開発は今も続く。

B) 東京の魅力の一つは、街ごとに趣が全く異なるのに、そうした対照的な空間が共存しているところにある。それによって東京都民の多様なライフスタイルを保っている。
  ところが、「建築狂」ともいえる建設ラッシュによって、その魅力が失われつつある。そうして新たに登場した風景は、もう一つのリスクがある。次々と誕生する複合施設には特に「日本的」な
  要素が感じられない。他のアジアの都市の建物と区別がつかないのだ。その複合施設に出店するブランドは、どこもほぼ同じ。無味乾燥で画一的なものにみえる
   これでは、政府や東京都が呼び込もうとしている金融やITなど高度なスキルを持った外国人エリートをひきつけるのは難しいだろう。

C)また、大規模開発が環境に与える影響はどうなのかという疑問も残る。日本の人口減少を考えれば、大規模開発にどれほどの有用性があるのかも疑わしい。夏はますます暑くなっている。
  都市はヒートアイランド現象に見舞われ、風の流れをさえぎる高層ビル群の建設によって悪化している。今後は、都市を緑化し、より環境に優しい住環境をつくることに重点を置くべきだ。
  明治神宮外苑地区の再開発に反対する声は、人々が再開発による大量の樹木伐採に反対し、緑豊かな環境を望んでいることを示している。

都知事選では、こうした課題についての論争はほとんど行われなかった。これは、もしかすると都政と再開発事業を手掛ける民間事業者の距離が近いことも関係しているのではないかと勘ぐってしまう。
一部メディアは選挙前、都庁OBが再開発を手掛ける民間事業者に天下りしていたと報じた。東京は、都民の意思が問われないまま、変貌を遂げようとしている。

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 メスメール氏の所論のうち(A)は、小池知事も含む伝統保守を声高に叫ぶ集団が、実は歴史的建造物の保存に価値を置いていない矛盾の痛烈な指摘だ。壊しては立て直す習慣で失う大事なモノがある
ことをケセラセラと笑い飛ばす。これは天災に見舞われてきた日本社会の宿命的伝統だが、だからと言って『古いものを壊して常に変化することが善ではないとの保守哲学』を無視してはいけない。
此の哲学こそ保守を誇る人が守るべき価値ではないか? 小池知事はそこを看過してきた。彼女には「新しい建物ができること=イコール発展だ」と盲信する60年代のマインドセットが未だ残っている
のだろう。やはり田中角栄以来の自民党土建屋体質は見事に小池知事に根付いている。

(B)は、外国人の目でアジアを俯瞰してきた特派員ならではの指摘だ。才能ある留学生やビジネスマンが日本で働こうとしないのは、言葉の壁や給報酬の国際的低さだけが理由ではない。
 ≪ 住環境保護に象徴される都市愛 ≫が欠落していると若い感性は敏感に感じているのではないか? 幸い東京は大気&水質汚染の公害を克服したが、都市の魅力は?京都奈良だけで良いのか?
  ビジネスセンターが東京に一極集中しているので、歴史的建造物と日本の良さは京都奈良ほか地方都市へ行かねば感じられなくなっている。
  日光や浅草など、江戸時代以降の建造物は僅か400年前のものであり、、逆立ちしても京都奈良とは比較にならない。外国人だってすぐに見抜くのだ。

(C)は、投機目的で日本に逃れてくる中国人相手にマンションを建てて誰が得してる? まさに都心で現在進行中のマンション建設ラッシュの背景を匂わせている。

☆★ 蓮舫氏も石丸氏も、これらの大局的な論戦を挑まなかった。いや、3人とも視点を欠いていた、と言うのが正しいのかも知れない。 

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