静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

 ≪ ボブ・ロバーツとのお喋り ≫   ”エンペラーのオリパラ開催への御懸念”・・NYタイムズの速報  ”宮内庁長官個人の見解”だって??  陛下のご懸念忝く・・とか云えないの?

2021-06-25 13:53:01 | 時評
いつもどおり、LINE電話がかかった。因みに、日本から海外に掛けるとチャージするが、アメリカからは無料だ。在米の長男も同じ事をいう。 日本に居る私は何とも憤懣やりかたない。

<ボブ>  やあ、元気かい? 早いもので6月もあと1週間だね。信じられないね、ホント!
<私>  やあ、僕はおかげさんで、日ごろの Good Behaviour からか元気だよ。そちらは夜も遅いんじゃないかい?
<ボブ> いや何、これくらい・・ところで、エンペラーがCovid-19 感染下での開催を懸念/憂慮している旨、Imperial Household Agency(宮内庁)トップが発言した、それをNY Times の
     トーキョー特派員が発信。そのニュースを Web で読んだので、君たち日本人は其のニュースについてどう感じてるのかな? を聞きたくなったんだ。
<私>  まず、君の感想を先に聞かせてくれないか。其の特派員記事にあるように「エンペラーの憂慮が本心であれ、Too Late だ」と思うかね?
<ボブ> うん、エンペラーの意思表示は遅すぎたな。でも、其の憂慮や心配そのものは誰も否定できない。たとえ日本でのトータル感染者数や死者が少ない方であるにせよ、外国から大勢の人間が
     来ることのリスクは異次元のハナシ。何が起きるか誰も予測できない。とんでもなくバカでかいギャンブルだぜ、これは。

<私>  そう。今回の記者会見が Imperial Household Agencyトップの勝手な推察や伝聞レベルじゃない事は言うまでもない。此のタイミングで彼が公にした意図、それはエンペラーの意図だろう。
<ボブ> 無論、世界中の誰もがそう解釈するだろうな。それに対して、日本政府はどう反応してるの?
<私>  ( ̄∇ ̄;)ハッハッハ、そこだよ、ボブ。『あれは宮内庁長官自身の見解である』と首相までが弁明している。でもね、ボブ。日本国民なら、長官がエンペラーの了承も得ず、個人的意見を
     「エンペラーのお考えと推察する」なんて言えないことぐらい、常識だ。
<ボブ> そうだろうね。合衆国には王制が無いのでわかりにくいが、ひとつ僕が奇妙に感じたことがあり、不思議でならないんだよ。
<私>  不思議なこと? 何だい、そりゃ?  聴かせてくれ。
<ボブ> Chief Cabinet Secretary, Prime Minister 二人とも『あれは宮内庁長官自身の見解である』ではなく『陛下の温かいお気持ちとご懸念を有難く受け、感染リスク低減に努めます』とか
     なんとか、何故、さらっと言えないのかな? Why did they replace and ignore those words ? (何故、ことばを摩り替え&無視するの?)
<私>  確かにな。あの二人が若しそういう上手な反応を示したら国民はシラケもせず、政府への不信感や反感は和らいだかもね。だが、But なんだよ、ボブ。言えない事情があるようだ。

<ボブ> 云えない事情?  何だい、そりゃ??
<私>  エンペラー含めロイヤルファミリーは政治に関する意見は述べない、というカスタムがあるので年始の挨拶時を除くと国民にメッセージを述べることは非常に少ないんだ。
     尤も、自分から退位した前のエンペラーは其のカスタムを積極的に破り、必要と思う発言を進んで行った。現在のエンペラーも、其の構えは変わってないと見えるな。
<ボブ> その「政治に関する意見を述べない」は法律で明文化されてるのかい? No ?  仮に不文律でも、そもそもオリンピック・パラリンピックは政治行事じゃないだろ? 
     ナショナル・ビッグイヴェントであっても、今はCovid-19 環境下だよ。うむ~。。。二人の反応は、政治的な行事として日本政府は使いたい、いや使っている証拠になったということかな?   
<私>  そう、君の言う推論が国際的には当たり前のロジックだろう。でも、此の奇妙な慣習、国民と政府&王室の関係こそが、日本の王制をUKのようにオープンな存在にさせない理由だ。
<ボブ> ふ~ん、僕にはわからない事だらけだ。・・・日本の人たちは、そういうオープンではないロイヤルファミリーとの関係で満足してるのかい?
<私>  さあ~、そこは正直いって、よく見えないままだ。 <できるなら、何事もambiguous なままやり過ごしたい>是が日本人のエモーション。これで長く生きてきたからな。
<ボブ> エモーションか。 ますますこんがらがってきた。 Logical Thinking なんて、日本じゃDaily Life には無いんだな?  ふ~む。。  じゃ、また。  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

≪ 夫婦別姓をめぐる憲法判断の忌避 ≫  これからではなく・遥か昔に作った『夫婦別姓を認めない民法と戸籍法』の規定: それ自体の違憲性を決めるのも国会か? じゃ最高裁の役割は何? 

2021-06-25 07:18:16 | 時評
6/24 毎日💛「夫婦同姓、いずれは違憲に」 櫻井元最高裁判事が読み解く合憲判断 (抜粋転載)

<今回の多数意見は「制度のあり方は国会で論ぜられるべきだ」として、15年判決と同様に立法府にさらなる議論を委ねた。司法の限界を認め、立法府に解決の責任を押しつけたようにもみえる。
 だが、桜井さんは、3人の裁判官が補足意見で言及した「事情の変化いかんによっては、違憲と評価されるに至ることもあり得る」との指摘に着目する。「言外に、判例変更に含みを持たせている。
 より国民の意識が変わったり、女性の自立が進んだりしたら、最高裁は違憲判断を出すと国会にプレッシャーをかけている」と読み解く。>

<23日の大法廷決定は、15年判決以降の女性の社会進出の拡大や、選択的夫婦別姓制度に賛成する世論の高まりに触れた。桜井さんも、そうした変化を強く感じている。
 「合憲ではあるが将来の方向性を示してくれた。社会の活性化のため、多様で寛容であることが不可欠という認識は広がっている。私たち一人一人が変わり、違憲判断の下地をつくれば、司法は動く」
 と前向きだ。>

<多数意見は、夫婦の姓を巡る制度を立法府で議論することと、憲法に反するかを裁判で審査することは「次元を異にする」とも述べた。この点も櫻井氏は「まずは、国会が客観情勢を踏まえて、
  他の法律との整合性を考慮して政策を検討すべきだという意味だ。裏から読めば、世の中が変わっても国会が動かなければ、その時には最高裁として判断を下す腹づもりだと言っている
  と受け止めたという。>
  
 ⇒ 前向きであることは常に大事だ。然し、現在の(行政 vs 司法)間のいびつなチカラ関係は憲法が求める『三権分立』にはほど遠く、国会や内閣が最高裁の意向を無視するテーマが少なくない。
  《違憲立法審査権》が国民にはあるというが、それは、衆院総選挙の投票時、最高裁判事の名前と関与した裁判事例を書いた紙が手渡され「〇X」で信任・不信任の意思表示手続きをするだけ。
   日常的に、司法と行政の間の、特に憲法判断が関係するテーマについてコンスタントな関心を持つ国民がどれほど居るか? 答えは悲観的なものである。現在の《違憲立法審査権》を巡る
   仕組みは此の現実を悪用した名目的なモノであり、この仕組みも「司法の限界」を構成している。だからこそ、選挙結果が立法&行政にオールマイティーな権力を与える現状は危険なのだ。

     此の点について、桜井氏は世論の変化に期待し、世論が立法と行政(=国会)を動かす、と期待している。歩みは遅いが待て、と言う。
   櫻井氏は(どうしても国会が動かねば、最高裁が動く・・)というが、貴方は信じるか? 裁判当事者なら待てるか?

 ⇒ 国民も、国会議員も<憲法裁判所>を最高裁と別に設立しようと主張しないのは何故か? ここに抜本的なメスを入れるポイントがあり、憲法改正を唱えるなら、中央集権の是正と並んで、
   まさに司法の独立性強化が民主的統治を目指す争点にならなければ、今の日本の歪んだ仕組みは是正できっこない。違憲審査が行政スピードを下げる? それでも独裁よりは「善」である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする