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★口臭 舌苔(ぜったい)恐るべし 

2007年11月26日 | 健康情報
舌の表面に見られる白い汚れ「舌苔(ぜったい)」。

細菌の繁殖で発生する“毒ガス”は、口臭だけでなく不眠症やがんなどの原因にも

なるという発表が、江崎グリコがこのほど開いたマスコミ向けセミナーであった。

日本歯科大学の八重垣健主任教授らが日々の舌の清掃や分解酵素の服用、定期

的な歯科検診などの口腔ケアが有効だと呼びかけた。

舌苔は細菌や口の中からはがれ落ちた粘膜細胞、タンパク質を含む食べ物のかす

などが主な成分。歯磨き不足や歯周病などにより汚れや細菌がたまると硫化水素、

メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドなどが発生し、口臭となる揮発性硫黄化合

物(VSC)を生成する。

八重垣主任教授によると、VSCに含まれる硫化水素は高濃度の場合、死に至るこ

とも知られるほどの“猛毒”。一般的に0.3ppm~で吐き気、不眠等、~0.3ppm

で吐き気等が現れることがあり、多くの口臭患者はこの前後の濃度を有していると

いう。さらに硫化水素はDNAを損傷させ、細胞の悪性化を招きガンの原因にもなる

うえ、粘膜を覆う基底膜を破壊し、血管を通してガン細胞を運び、ガン細胞を増殖、

転移させるという。また、新潟大学大学院の宮崎秀夫教授によると、舌苔に付着

した病原菌が気管を通して肺に入ると誤嚥性(ごえんせい)肺炎を引き起こすことも

あるという。

口臭の主生産場となる舌苔を抑制するには、ブラシなどによる舌の清掃やプロテア

ーゼ(タンパク質分解酵素)を利用するのも一つ。宮崎教授の実験ではプロテアーゼ

を配合したタブレットを1錠使用するだけでも舌苔量は約30%減少し、3錠では約50

%と減少率も高い数字を示している。

八重垣主任教授は、口臭予防は健やかな生活を送るために必要と話し、日々のてい

ねいな歯磨きに加え、歯科での検診・歯石除去を定期的に受診すべきと強調。

特に子どものころから、口腔ケアを習慣付けることで、「自分の健康は自分で守る」こと

を学び、子どもの「生きる力」につながると訴えている。

(2007年11月20日 毎日新聞)

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