子供の髪の毛を染める親が増えている。
「かわいいから…」と軽い気持ちで染めてしまうケースが多いようだが、ご用心。
染毛剤に含まれる化学物質の一部には、皮膚炎やショック症状などのトラブルを
引き起こす恐れがあるという。
「まだ頭皮が弱い子供たちに使うのは避けてほしい」と、専門家は注意を呼びかけ
ている。
髪の毛を染めるには、ヘアスプレーなど「染毛料(化粧品)」で一時的に色を変える
か、色持ちが長期間続く「染毛剤(医薬部外品)」を使うかの、2種類の方法がある。
頭皮のトラブルは主に後者の染毛剤が引き起こすが、東京都の調査では染めた
経験のある子供の8割以上が染毛剤を使用していた。
染毛剤は、主にメラニン色素を壊す脱色剤と、脱色と化学染料の浸透を同時に行う
酸化染毛剤に分けられる。東京都生活安全課によると、脱色剤に含まれる過酸化
水素は皮膚や目に刺激が強く、酸化染毛剤に入っているパラフェニレンジアミンは
ぜんそくや腎臓障害、アナフィラキシー(急性アレルギー反応)を発生させる可能性
もあるという。
いずれも初回は問題なくても、繰り返し使うことでかぶれなどのアレルギー症状が
出ることがあり、症状が出れば以降はずっとアレルギー体質が続く恐れがある。
「子供は皮膚が弱く、免疫機能が完成されていないため、大人よりも肌のトラブル
が起きる危険性が高い」と全国で子供の毛染めや化粧によるトラブルについて
講演する都皮膚科医会会長の岡村理栄子さん(岡村皮フ科医院院長)。
「毛染めは化学物質を使うため、正しい知識が必要。でも親が染めれば、子供も
安易に自分で染め続けることになる」。かぶれて頭皮から浸透液が出たり、良く
振らずに脱色剤を使って皮膚にけがをしたりと、岡村さんのもとを訪れる子供たち
は後を絶たない。
また、国民生活センターにも「ブリーチを使ったら髪がすべて抜け、医者から
『今後生えてこないかもしれない』といわれた」(男子高校生)、
「カラーリング剤を使って腎臓を悪くした」(小学男児)などの
被害相談が寄せられている。
(2007/07/26 産経新聞)
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「かわいいから…」と軽い気持ちで染めてしまうケースが多いようだが、ご用心。
染毛剤に含まれる化学物質の一部には、皮膚炎やショック症状などのトラブルを
引き起こす恐れがあるという。
「まだ頭皮が弱い子供たちに使うのは避けてほしい」と、専門家は注意を呼びかけ
ている。
髪の毛を染めるには、ヘアスプレーなど「染毛料(化粧品)」で一時的に色を変える
か、色持ちが長期間続く「染毛剤(医薬部外品)」を使うかの、2種類の方法がある。
頭皮のトラブルは主に後者の染毛剤が引き起こすが、東京都の調査では染めた
経験のある子供の8割以上が染毛剤を使用していた。
染毛剤は、主にメラニン色素を壊す脱色剤と、脱色と化学染料の浸透を同時に行う
酸化染毛剤に分けられる。東京都生活安全課によると、脱色剤に含まれる過酸化
水素は皮膚や目に刺激が強く、酸化染毛剤に入っているパラフェニレンジアミンは
ぜんそくや腎臓障害、アナフィラキシー(急性アレルギー反応)を発生させる可能性
もあるという。
いずれも初回は問題なくても、繰り返し使うことでかぶれなどのアレルギー症状が
出ることがあり、症状が出れば以降はずっとアレルギー体質が続く恐れがある。
「子供は皮膚が弱く、免疫機能が完成されていないため、大人よりも肌のトラブル
が起きる危険性が高い」と全国で子供の毛染めや化粧によるトラブルについて
講演する都皮膚科医会会長の岡村理栄子さん(岡村皮フ科医院院長)。
「毛染めは化学物質を使うため、正しい知識が必要。でも親が染めれば、子供も
安易に自分で染め続けることになる」。かぶれて頭皮から浸透液が出たり、良く
振らずに脱色剤を使って皮膚にけがをしたりと、岡村さんのもとを訪れる子供たち
は後を絶たない。
また、国民生活センターにも「ブリーチを使ったら髪がすべて抜け、医者から
『今後生えてこないかもしれない』といわれた」(男子高校生)、
「カラーリング剤を使って腎臓を悪くした」(小学男児)などの
被害相談が寄せられている。
(2007/07/26 産経新聞)
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