かつて一遍上人がこの大斎原(おおゆのはら)で、
熊野権現より御神託を戴き、
悟りを開かれ成道(じょうどう)された時に、
紫の紫雲が現れたと史実には記されています。
この日もその・
紫雲が現れるのではないかと言うお話をお聞きしていました。
なんとまた・
それらしき物が現れ、
びっくり!
それは、本宮町の大斎原の東の空に浮かび上がっていました。
一遍さんには、
至る所で彩雲(いろどりぐも)がつきまとったと言う史実も存在します。
でも一遍さんは、
そんな不思議現象を、
一切疎外したと言う事でした。
とにかく私は、
その紫雲の正体を突き止めようと、
その光の出所を追って、大斎原の闇の中を。
そこに現れたのは、
大斎原の大鳥居へのサーチライトでした。
紫の光は、日本最大の鳥居を照らし、
それが、天に向かって大きな影を投影しているのを観た時、
普段はこの時簡に照らされている事のない照明に、
今日のこの日のこの為の不思議を感じる。
祭りの後。
誰もいなくなった大斎原に、
誰もいない舞台がひっそりと照らし出される。
終わりは・
またまた新たな始まりの始まり。
2008(C)Masanori Hirachi
お別れ。
みんなには、さぞかし・
最後の最後まで、訳の解らない先生だった事でしょう。
おしまい。