退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「4億年前から生き延びている仕組みとすべてを思い通りにしようとする愚の結果」について

2018-01-20 02:09:22 | Weblog
晴れ。昼に暖かいと夜に冷えを感じやすく。

井濃内順「匂いと昆虫の巧みな世界」を読む。

地球上の生物の75%が昆虫であるという現実はいかにして生まれたのか。
100万種以上と言われる多様性も同様に。

「頭・胸・腹」というシンプルで効率的な体節とその徹底的な機能分化。
あるいは「翅の獲得」「完全変態」「小型化」「共生」など。

昆虫にとってなぜ「視覚」より「嗅覚」が重要のなのかというと
届く範囲が限られ夜には失われる光より空気中に拡散される匂いの方が好都合だから。

フェロモンは相手を引き寄せ、仲間を集め、道を教え、危険を知らせ、
特定の役割を起動させる働きがあり。

その他にも「フンコロガシ=スカラベ」の生態に関する記述や
フン虫が解決したオーストラリアのフン公害などの話もあって盛りだくさん。

活字が微妙なのを別にすれば実に楽しい内容。

それとは別に。

慶応大生が父親を刺殺した事件について。

「慶応」というブランドに息子を入れたのは「成功」だったかもしれないが
「息子」にも当然のことながら「人格」がある。

「すべてを思い通りにしたいオヤジ」に対して残るのは「憎しみ」だろう。
おそらくは幼い頃から自分の思いを蹂躙され続けてきたのだから。

「いい加減にしないと刺すぞ」という気持ちが生まれるのには
それなりの「理由」があるわけで。

敢えて「事実」を知らないまま推測をしておく。
DVもしくは相当なモラル・ハラスメントがあったことが予想されて。

「すべてを思い通り」にしたい気持ちは「思い通りにならなかった過去」のせい。
もっともその過去をどう判断するかが重要だったり。

そもそも「すべてを思い通り」になど不可能であることを思えば楽になれるのに。
「父親の過去の不幸」が原因だとすればそれも責められず。

基本は「自分が楽しく生きること」。
そして「相手を認めること」。

家族や他人を目の前にしながら「自分の世界だけで生きる貧しさ」よ。
あらためて「自分以外の存在にまともに向き合うことの意味」を考えたいところ。
コメント
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