河野美砂子の「モーツァルト練習日記」+短歌+京都の日々の暮らし

9/28(土)13時30分 NHK文化センター京都「マズルカ⑪」Op.63、バラード第1番他 

KV454 と KV482

2008-05-27 00:00:55 | モーツァルト関連
「モーツァルトに会いたい」シリーズを継続しているせいか
そのシリーズ以外でもモーツァルトを弾く機会があるのがうれしい。

18日は、宇治シティフィルの定期演奏会でKV482変ホ長調のコンチェルト、
29日木曜日は、大阪フェニックスホールでの「八幡順ヴァイオリンリサイタル」にて
KV454 変ロ長調のソナタを(他にプロコフィエフのソナタ第1番ヘ短調)。

この2曲は、ほとんど同じ時期の作品。
モーツァルトが、自分自身で作品目録を付け始めた頃で
ヴァイオリンソナタKV454が、1884年4月21日
コンチェルトKV482が、1885年12月16日の日付がある。

両曲ともまったく良くできた作品。

エピソードとして伝わっているのは
どちらの曲も
モーツァルト自身が弾く演奏会のために書かれたのだが
本番までに楽譜が間に合わず
モーツァルトが弾くパート譜はメモ程度だったとか。

ヴァイオリンソナタの方は
幸いその後ピアノパートもちゃんと楽譜に書かれたが
コンチェルトの方はカデンツァが残されていないどころか
第3楽章の何箇所かは、そのメモのまま。

18日本番の前は
その部分をどういうふうに弾こうか
けっこう悩みました。

カデンツァもとっておきの今回特別ヴァージョンでしたが
その話はまた別の機会に。

ヴァイオリンソナタの方は本番を3日後に控えて
練習も佳境に入ってて(?)
いろいろと気づくことあり。

この曲の白眉は
やっぱり第2楽章の転調でしょう。

以前にこの曲を弾いたときもその凄さをもちろん感じましたが
「モツ会い」シリーズで多くの曲を弾いてわかるのは

晩年のモーツァルトは
①多くの調に転調することによってカラーが変わる
②同じメロディ、音型でも音域の違いでカラーが変わる
ということにとても意識的だったということ。

詳細はまた明日。 
 
コメント
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