河野美砂子の「モーツァルト練習日記」+短歌+京都の日々の暮らし

来年3/10(土)13時半【生演奏でバッハを】「イギリス組曲」5番、6番。NHK文化センター京都教室(大丸より徒歩5分)

フシギな一致

2010-12-16 18:51:06 | ショパン
昨日は、京都市の文化ボランティアの方々の企画で
「京都寺町 小さな名曲サロンコンサート・オールショパンプログラム」本番でした。

平日の昼間本番というのは、実はほとんど初めての経験で
どの程度の方々に来ていただけるか全く想像つきませんでしたが
80名を越える方々が来てくださったようです。

なかば実験のつもりで、演奏の前後に、コメント(お話)を入れました。

それも、なるべく一般的な啓蒙的なものではなく、
ちょっと突っ込んだというか、現場のピアニストとしての実感なども交えたところ
けっこうそれを喜んでもらったみたい(アンケート回答による・・・アンケート回収率すごく良!)。

・・・・
今回一番フシギだったのは、
プログラムの最後の3曲が、いずれも「ド♭レドシ(♭)」というメロディで始まっている曲だったこと。
(マズルカOp.59-2、マズルカOp.68-4、ワルツOp.14-1 ← これは、序奏の後のワルツの冒頭メロディ)

私が意図したことでは全くなく、本番前々日に気づいたのでしたが・・。

実は以前にも似たようなことがありました。
「モーツァルトに会いたい3」でのこと。
第1曲目「前奏曲」の冒頭のメロディと、最後に弾いた「ソナタKV533ヘ長調」の冒頭メロディが同じだった・・・(2曲の調性は違うが、両方をハ長調メロディに移調すると「ソ・ファミレド・・」)。

演奏会のプログラミングをするとき、私はたぶんけっこういろいろと考える方ですが、
さまざまに試行錯誤して最終的に決定すると
自分では「ふ~む。なかなかいいプログラム・・」と思うことが多い(笑)。

そういうときって、こういうフシギな一致が起こるのかしら??

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京都寺町 小さな名曲サロンコンサート

2010-12-13 01:20:19 | ショパン
講演会が終わったとこですが、今度は演奏会です。

オールショパンプログラム、ということで
さらわらなければ(汗)・・・と思っているところへ
NHK「坂の上の雲」を、晩御飯のときにたまたまonしてしまい
子規と律があんまり可哀想で、思わず立ったまま(二階へ練習に行くつもり)見つづけてしまいました・・・。 


河合隼雄 presents 文化創造 ♪京都こころのミニコンサートシリーズ♪
  
        京都寺町 小さな名曲サロンコンサート 
        
         ―ピアノの詩人・ショパン生誕200年に贈る―   

      どこかで耳にした名曲~ショパン 小曲の魅力Ⅲ~(全3回)

故・河合隼雄先生が生前立ち上げられたNPO「文化創造」主催の演奏会です。通常料金の半額以下で、お話も交えた、昼間のコンサートを楽しんで頂けます。

普段の演奏会ではなかなか聞くことのできない曲 ―現存するショパンの最初期(7歳)の作品や、生前最後の作品― もお楽しみに。

      ■ピアノ  河野 美砂子

      ■演奏曲目 オールショパンプログラム
        ・ 「雨だれ」~24のプレリュードOp.28-15
         
        ・ポロネーズ 変ロ長調(現存する最初・7歳の作品)
           同    変イ長調(11歳)
           同 「軍隊」Op.40-1 イ長調 
       
        ・エチュード Op.25-7
           同    「別れの曲」Op.1-3
           同    「革命」Op.10-12
         
        ・ノクターン ホ短調Op.72-1
           同    ト長調 Op.37-2

        ・マズルカ  ハ長調Op.68-1
           同   イ短調Op.59-1
        同   変イ長調Op.59-2
            同    ヘ短調 Op.68-4(生前最後の作品)
       
         ・華麗なるワルツ 変イ長調 Op.34-1
         
      ■2010年12月15日(水)午後2時~3時30分(開場1時30分)
      ■全自由席 1000円 
      ■サンホール(旭堂楽器店2階) アクセス
           京都市中京区寺町通り夷川上る 電話 075-231-0538
      ■主催(問い合わせ・申込み) 
             電話075-255-9733  文化創造 京都事務所
                        (午前10時~午後5時、土日祝休)
      ■共催 京都市 旭堂楽器店

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徳井さん、おみごと!

2010-11-01 00:50:59 | ショパン
見るつもりなかったBSの「ショパン」。

4~5時間くらいの番組(ナマ放送)だったのだけど、
結局、始まって数十分後からあと、全部見てしまった・・・。

その中での一番のは、
芸人(漫才師?)チュートリアル徳井さんのピアノ演奏、「別れの曲」!

ふつう、こういう超初心者が1か月余りで挑戦する場合
ハ長調に移調したもので、しかもとても簡単に(弾きやすく)編曲したものを弾く、というのが一般的ですが、

なんと徳井さん、
ショパンオリジナルのものを弾いた!!

ホ長調・・・つまりシャープが4つ。
しかも、右手は2声または3声。

もちろん、あの有名なメロディの箇所(楽譜1ページ目)だけだが、
あれを楽譜も読めない超初心者が弾くことがどんなに凄いことか
私にはよ~くよ~くわかります。

本人は、モテたい一心だったとか・・・。

いや~、動機がたとえ邪(よこしま)なものであっても
なかなかあそこまでできるものではありません。
この一か月あまり出番前の楽屋でも、電子ピアノを運び込んでひたすら練習+練習、だったみたい。

チュートリアルの漫才は、実は私は
彼らがM1グランプリを取ったとき1度だけしか見たことないけど
その時の徳井さんも、ちょっとフツーじゃないイッちゃってる感じで
とても印象的でしたが。


・・・・
「楽典ことはじめ」の講演会は無事終了しました。

ちなみに、
前の日記に「明日のお楽しみ」と書いたのは、
もちろん「明日の講演会をお楽しみに」ということでした・・・。

次回は、12月9日(木)「メロディと音階のヒミツ」です。
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講演会「ショパン」

2010-01-14 22:20:31 | ショパン
今日は、ミニ演奏付き講演会「ショパン」本番でした。

ウィークデーの昼間にもかかわらず
熱心な方々が大勢参加してくださいました。

最近は、ほぼ二ヶ月に一度開催していますが
おなじみなった方がいらっしゃる一方
毎回、初参加の方がけっこうたくさん。

今日のお話は、
一応リクエストで「ショパンの情熱」についてでした。

ショパンの情熱とは
ポーランドや、女性に対するものももちろんあるのですが
やはり
音楽、ピアノ、あるいは自分の作品に対するこだわり、というか
良い意味での執着心について
具体的に
自筆譜のコピーや、原典版楽譜をレジュメにして
それを弾き比べてみたりしました。

あるいは、同じ曲の
昔の演奏と
現代の演奏の聞き比べとか。

ブロンズ(+石膏)で残っている、ショパンの左手。

その写真もレジュメにコピーしたのですが
そのショパンの手が
私自身の手に似てる、と言って皆さんに手を見せたら
けっこう受けました(?!)

むかし、井上直幸先生が
私の手を見てそうおっしゃったのですよ!!

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「ショパン」ミニ演奏付き講演会

2010-01-07 23:07:19 | ショパン
来週の木曜日、午後のお知らせです。
       
   ミニ演奏付き講演会 「ショパンの情熱」  

― お話と電子ピアノによるミニ生演奏で楽しむ新しいスタイルのクラシック音楽セミナー―

おなじみになりました、ミニ演奏付き講演会です。

今回は、
ショパンのイメージとは必ずしも重ならない「情熱」についてお話することになりました(リクエストです)。

作品として、その激しさを支えているものは、たとえばポリフォニー(多声音楽)ですが、
実際に弾いてみるとそのことがよくわかります。
今回も、その場で音を出しながら、その面白さをお話します。

2007年に開催した講演会「ショパン」では
申し込み定員オーバーで聞いて頂けない方がいらっしゃいました(お話の内容は、その時のものとは異なります)。
お早めにお申し込みください。


      ■2010年1月14日(木)午後2時~4時
      ■受講料 2200円(資料代含む) 
      ■京都リビング新聞社内(京都大丸南向かい))
      ■主催(問い合わせ・申し込み) 京都リビング新聞社
          電話075-256-8418 (月~金曜・10時~5時、祝日休み)

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「ショパンを知りたい」

2007-09-12 23:52:46 | ショパン
今日は講演会「ショパンを知りたい」本番。

椅子が65席しかない所、
満席のうえ
キャンセル待ちの方もいらっしゃった
とのこと。

今回の講演会を機会に
ショパンの生涯や関連書籍を読み
7歳のものから残されているその作品を
いろいろ弾いてみて、
とっても面白かった。

今日の講演会では
話すことがいっぱいあり過ぎて
予想通り
時間が足りなかったけれど

とにかく
ショパンの作品の
どこが素晴らしいか、ということを
具体的に
楽器で音を出しながら説明するのって
ほんとに楽しい。

私が今日講演会で言ったことは、
すごく大雑把に言って

ショパンの曲の魅力は
①メロディの装飾
②ハーモニーの陰影
のふたつ。

①の初期の例として
7歳の時の「ポロネーズト短調」、
②の初期の例として
14歳の時の「マズルカOp.7-4 変イ長調」。

①の晩年(といっても39歳で亡くなるのですが)の例として
「子守唄」
②の晩年の例として
「マズルカOp.68-4」。

あと、
ノクターンを比較する
という主旨で
ノクターンの創始者フィールドのものと
ショパンのものが
どこが違うか、
とか

シューマンの「謝肉祭」の中の
「ショパン」(ショパン風ノクターン)
を弾いて
どこが本物と違うか、とか。

もちろんその他に
社会的な背景(フランス革命とポーランドの独立)や
ジョルジュ・サンドなどの女性関係、
社交界のことなども。

次回は、11月14日(水)
「ブラームスはお好き?」。

ブラームスをまた勉強できるの、
たのしみです。
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ソロモンのショパン

2007-09-09 20:29:31 | ショパン
昨日8日土曜日は
たくさんの買物をしてしまいました。

三条、四条あたりで
CD、楽譜、本(以上3つはすべて複数です)、お財布、ツーピース、シャツブラウス、口紅2本…。

昨日の目玉は
なんといってもこれ↓。

十字屋さんで
「ショパン全作品集」CD30枚が
なんと7000円!!

30枚で7000円ということは、
CD一枚が200円あまり?!

中身もあんまり確かめず買ったのですが、
全作品のほかに
「歴史的演奏」というのが別に何枚も入っていて
フリードマン、プニョ、パハマン、ゴドウスキー、ソロモン、ローゼンタール、ブライロフスキー、コルトー、ラフマニノフ、ホロヴィッツ、リパッティ、その他たくさん。

今日はそのうち4、5人を聞いたのですが、
みんなめっちゃ面白い!

特に、ソロモン、すばらしい!!

ソロモンのベートーヴェンのソナタが素晴らしいと
杉本秀太郎先生が前からおっしゃってたの思い出しました。

このショパンも、
特に、「エチュード」Op.10-9ヘ短調、25-2ヘ短調、25-3ヘ長調の3曲を
組にして演奏しているのと、
それから「子守唄」には
ほんと、まいりました。

昔の録音なので
却って演奏の全体像がつかめるのですが、

ソロモンの音楽を見る視点が
ものすごく高いというか、遠いというか、
神様みたいな所から
音楽を一掴みで捕らえているような。

エチュードOp.10-9のハーモニーの色の推移。
この曲って、こういう曲だったのね。

25-2では、繊細極まりない右手のタッチ。

それをさらに極めたのが「子守唄」で、
もうこの世とは思われない右手の装飾が延々とつづき、

左手は、最初から最後までまったく同じ音型を
寄せては返すおだやかな海辺の波のように
何度もくりかえす。

右手のタッチと左手のタッチが
当たり前ですが
天と地ほど違う。

左手が地上の海辺の波なら

右手は
空中の、
風に乗って運ばれてくるかぐわしい匂い、
光にきらめくこまかな粒子の雨、
次々と形を変える雲、
天上から降ってくる恩寵のような金色の光。

要するにこの曲は
ハーモニーでいえば
Ⅰ(主和音)とⅤ(属和音)の交代のみでできている
タグイ稀な単純な曲なのです。

元来は、
半音階的なハーモニー推移の陰影が身上のショパン。

それが、この曲では
これ以上考えられない単純なハーモニーを敢えて繰り返し
それで1曲を仕上げてしまうのだから
これはすごい。

ショパンの好みの陰影は、
この曲に限ってはハーモニーでなく、
右手のタッチのみで付ける。

その曲のすごさを本当に伝える演奏、
というのが、この
ソロモンの演奏だと思います。
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早熟の人ショパン

2007-09-03 23:42:05 | ショパン
ショパン全作品の中で、
最もよくできている曲と
長いあいだ私が秘かに思っていたのは
実は24曲のエチュード(Op.10、Op.25)ですが、
「ショパン」の著者遠山一行さんも
同じ考えだそうです。

講演会「ショパンを知りたい」を前に
今回あらためて感じたのは、
ショパンのその異常な早熟性。

エチュードOp.10は
なんと、20歳をはさむ2、3年の間に
完成されているのです。

7歳ころのポロネーズが残っていて
それは、もちろん並みのデキではないのですが
まぁわからんでもない、という感じ
(パッセージは華やかだけどハーモニーが割りに単純)。

ところが、
14歳の「マズルカ変イ長調」(Op.7-4)は
びっくり。

ハーモニーの微妙な揺れ。
光と影の交錯。

14歳といえば中学生ですが、
これはすごい。

そしてその数年後に
あのエチュードを書くのだから。

ショパンのエチュードを弾くのは
難しいというえば難しいのだけど、

楽器を弾くコツというか
手の正しい形や使い方、
あるいは
手と楽器との関係をうまく体得できれば
つまり、
楽器を鳴らすコツをつかめば

弾いていて
手が気持ちいい、
というふうになるんです。

ピアノ弾くことが
温泉に入ってるというか
リハビリになるというか。

私自身は
その感覚をつかめるようになったのは
けっこう最近(10年近く前?)ですが、

その弾くコツ+ピアノという楽器独自の音の響きを
20歳前の若者が
誰に教えられるでもなく

自分の耳と手をたよりに
発見していたとは!!

ベートーヴェンはもちろん
モーツァルトも
作曲において、その生涯の最後に
独特の高い境地に到達しますが

ショパンは
境地というより
音自体の響きでそれを
20歳で果たしてしまった。

これはどういうことなのでしょう。
古典派とロマン派の違い?

確かに、
シューマンも
初期の作品が魅力的ですが。

いや、シューベルトを見よ。
ブラームスを見よ。

もう少しいろいろと
考えてみることにします。

それにしても
Op.7-4のマズルカは
ほんとに小さい曲ですが、
音が少なくて
ショパンの天才を説明するのに
ちょうど良いようなので

今度の講演会で
弾きながら解説、
というのをこれでやろうかしら
と思ってます。
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批評の基本

2007-08-31 23:14:42 | ショパン
9月12日の講演会「ショパンが知りたい」、
定員50名余りのところ
今週初めに64名で締めきり、
まだキャンセル待ちが10人ほどとか(!)。

やっぱりショパンって
人気あるんですねぇ。

2時間くらいのお話のなか
電子ピアノでミニ演奏も、という
従来の講演会とは違ったスタイルが
ひょっとしたら良いのかしら?

なるべく啓蒙的なお話(その生涯など)は半分くらいにして
ピアニストとして
楽器を使いながら
現場のお話(ここが面白い、とか、ここのこの音が天才だ、とか)
をたくさんしたいと思ってます。

とは言っても
たとえば少年の頃のエピソード
(夏休みの滞在先で新聞を発行、意外にもユーモアたっぷり等)や
社会的な背景(ポーランドの革命)、
ジョルジュ・サンドとの恋愛など、
押さえておかなければならないこと多々あり。

で、
遠山一行著「ショパン」(講談社学術文庫)を再読。

久しぶりに読みましたが
思わず線を引く箇所続出。

こんなに良い本だったとは。

昔に読んだときは
ちょっと難しかったのかも。

遠山さんの文章が
ある意味信頼できるのは、

批評文として、つまり文学としてこれを書く
という立場を貫きながら
いつも基本に在るのは
「耳」という点です。

楽譜や、社会的背景や
ショパンという人物像などのことではなく、

ショパンの音楽を「耳で聴いた」
その印象を必ず基本として
(作品に魅せられる、ということが基本)、

なぜそういう曲が生まれたのか
さまざまなことを調べ
書きながら思考していく
という態度が貫かれているからです。

まず
その対象物への「愛」がベースにある、
ということが
批評の基本だということ
あらためて感じました。



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