河野美砂子の「モーツァルト練習日記」+短歌+京都の日々の暮らし

9/28(土)13時30分 NHK文化センター京都「マズルカ⑪」Op.63、バラード第1番他 

アマデウスへの手紙 3-1

2008-03-02 02:24:42 | アマデウスへの手紙
モーツァルトさん、こんにちは。
ほぼ8ヶ月ぶりにお手紙書きます。

去年6月と7月の「モーツァルトに会いたい②」で
ピアノトリオ3曲と4手のためのピアノ曲について
いろいろと書きましたが、
今回は「モーツァルトマニアック」と題して
ちょっとモーツァルトさんのマイナーな作品を弾きます。

その中で一番の大曲は
最後に弾く「ソナタ K.533+K.494 へ長調」ですが、
実はわたし
この曲を弾くのは今回が初めてなのです。

ウィーン時代のソナタの中で
なぜかこのヘ長調ソナタは
耳にする機会がとても少ないと思うのですが
なぜでしょうね?

私も、以前から何度か譜読みをしかけては
なんとなく弾かなかったのですが、
今回ちゃんと弾いてみて
ほんとーにびっくりしました。

なんでこんないい曲なの?!

現時点で、私は他のどのソナタより
このヘ長調ソナタを一番愛します!!

有名な、最後のニ長調ソナタよりも
あるいは、
私の愛奏していたK.333 変ロ長調ソナタよりも!

こないだから譜読みしつつ弾いていて
思わずトリハダ立つこと何回も。

ずっとむかし
モーツァルトさんのイ長調コンチェルトK.488をやっぱり譜読みしていて
ほんとの涙が出たことあったけど(譜読みして落涙した唯一の経験デス)、
その意味はたぶん
「…なんでこんないい曲なの?」という一種の感動だったのに対して

今回のトリハダは
もっと体感的なもの…かな?

具体例を挙げます。

第1楽章83小節目から84小節目にかけて。

この、ハ長調Ⅰの四六の和音の次に来る
#ファラドミ の和音!

これはドッペルドミナントの9の和音の根音(D)抜き?

理屈はともかく
もうこの和音を弾くたんびに
私は
ぞぞぞっっっっ……
ってします。

すっごく新鮮!

モーツァルトさん、
ここ、ご自慢だったでしょう?

モーツァルトさんが自分でこの曲弾きながら
ここの箇所に来て
この和音を弾くとき、
にっこりするの
よ~く見えます。

私自身のことで言えば
むずかしいのは
練習時間の加減。

もちろん練習しないとコワイのですが
あんまり練習しすぎて
慣れすぎないように。

この和音を
そのとき初めて弾くみたいに
弾きたいですね。♪
コメント
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