細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『エンド・オブ・ホワイトハウス』は「ダイハード番外篇」なのか。

2013年05月01日 | Weblog

●4月30日(火)13−00 六本木<アスミック・エース試写室>
M−053『エンド・オブ・ホワイトハウス』Olympus has Fallen (2013) filmdistrict / millenium film
監督/アントワーン・フークア 主演/ジェラルド・バトラー <120分>配給/アスミック・エース ★★☆☆
武装したテロリスト・グループの輸送機が、突然ホワイトハウスを攻撃して、軍用ヘリの乗ったリーダーが大統領を拘束。
地下のシェルターで、大統領の執務スタッフを監禁して、脱走用のヘリを要求した。
たまたま友好的に会見中だった韓国大統領は殺害され、政府も指令システムが破壊されて、ホワイトハウスは半壊した。
明らかに「ダイハード」の第一作のプロットを頂戴した市街バトル映画だが、発想も短絡すぎて呆れてしまった。
だいいち、ワシントン上空を未確認の武装した輸送機が飛べる筈もなく、護送のヘリも追走して進撃する。
まさに「トラトラトラ!」や「パール・ハーバー」のワシントン版。
派手な銃撃戦で、あっさり主導権を握ったテロ・グループは脱北した戦闘団だが、どうも破壊目的だけのようで先が見えない。
という訳で、これは「インデペンデンス・デイ」のパロディなのか。と、思ったものの、それにしても雑な作品。
あの「トレーニング・デイ」、「ザ・シューター/極大射程」「クロッシング」などのフークア監督がご乱心か。
名優モーガン・フリーマンまでが、老体に鞭打ってのご苦労さまだ。
しかも大統領が軟弱なアーロン・エッカートでは、とてもこの最悪の舞台は収拾つくまい。
これではシークレット・サービスのジェラルド・バトラーの呆れるような孤軍奮闘アクションを見るしかない。
それも、全編、夜間の交戦なので「ゼロ・ダーク・サーティ」のホワイトハウス版で、視界が最悪となる。
よく、レンタルビデオ店にある、出所不明の政治アクション映画のワイド・バージョンの登場だ。

■強打した高い打球だが、詰まってしまってセカンドフライ。
●6月8日より、全国ロードショー