ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

うしろの泣く太郎

2018年02月16日 | ガジ丸のお話

 「闘え!」と耳元で声がする。たぶん、私の守護霊の声だと思う。
 「嫌だよ、怖いし、どうせ勝てねぇよ。」と私は応える。
 「周りの者達だけでなく、お前自身も憑依されかかっているんだぞ!」
 「いいよ別に、周りは関係無ぇし。俺だってどうでもいいよ。」
 「本当にどうでもいいと思っているのか?よく考えろ、今ならまだ間に合う。」

 などという会話があって、「よく考えろ」と言われたようによく考える。「俺はホントに俺がどうなってもいいと思っているのか?」を考え、「周りの人達も助かるかもしれない」を考え、そして、呑気な怠け者の私も、ついに立ち上がった。
 が、しかし、いざ相手と対峙すると、敵は予想以上に大きく、恐ろしげな形相でいかにも強そうであった。私は怖くて逃げようとしたが、周りにも励まされて闘う。

 地上で闘い、不利な状況となった私は高層ビルの屋上に上る。そこでも最初は不利であったが、「死ぬかも」という恐怖を抱きながら何とか踏ん張って闘い続け、そして、「勝たなきゃ」という気持ちが強く湧いてきた。「えーいっ!糞ったれ!」と大声で叫んで、立ち上がって魔物を見る。その時、魔物はフェードアウトするように消えた。

 ビルの屋上から1階に下りると、若い女性(20代半ば)が満面の笑みで掛け寄ってくる。私はその鼻を指でつまんでそのまま後方に投げ飛ばす。女性は投げ飛ばされ背中を地面に叩きつけられたのだが、立ち上がって、またも満面の笑みで掛け寄ってくる、私はまたもその鼻を指でつまんでそのまま後方に投げ飛ばす。それで、彼女は魔物の憑依から完全に抜け出せたようで、少し変な形になっていた鼻も元のきれいな形の鼻に戻って、そして、笑顔が泣き顔になって、私に抱きつき、「ありがとう」と呟いた。
     

    ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆ 

 以上は2018年2月5日の未明に見た夢。覚めてから少し脚色している。
 去年12月中頃からなかなか寝付けなくなってしまい、夜中何度も目が覚め、睡眠時間が1晩足して4~5時間(それだけ眠れば十分という人もいようが、私は不足)という状況が、少しずつ良くなってはいたけど、明けて2018年1月になっても続いた。まあまあ満足できる睡眠が得られたのは2月1日になってから。2月4日から5日にかけての夜は久々のグッスリ睡眠となり、お陰で、上記の濃い夢を見ることになった。

 私は、大人の紳士淑女には好かれないが、子供には好かれる方で、親戚の子供達や友人の子供達とは、彼らが子供の内はたいてい仲良しになり、あちこち引っ越しを繰り返してきたが、住まいの近所にも仲良しになってくれる子供が何人もいた。
 現在の住まいに越してきたのは一昨年(2016年)12月1日、隣のA嬢(現在幼稚園生)が、引っ越してきた早々、私を見て声を掛けてきた。その後もA嬢は私を見ると近寄ってきて、私も彼女の頭を撫でたりして、少しおしゃべりもしたのだが、いつ頃からだろうか、去年9月か10月頃からだったか、彼女の私を見る目が変わった。笑顔が少しも無い、私をじっと見つめて、今から考えると、憐れむような目で見ていた。
 「何だ?何か言いたいのだろうか?」思ったが、その時はさほど気にしなかった。しかし、それ以降、A嬢はもう私に話しかけることは無く、私を見ることもなかった。
 上記の夢を見て、そのことを思い出し、「あの憐れむような目は、俺の後ろに魔物でも見えたからなのか?」と思い、そして、『うしろの百太郎』を思い出した。
 『うしろの百太郎』は私が若い頃に人気のあった漫画、作者はつのだじろうで、守護霊が活躍する内容であったことを覚えている。

 守護霊がいることを前提として、「俺の守護霊がA嬢には見えたのか?見えて、これまでとは違うと感じたのか?俺の守護霊に何か異変が起きたのか?悪霊に憑依でもされたのか?」などと思い、で、今回のタイトルが『うしろの泣く太郎』となった。
     

 記:2018.2.10 島乃ガジ丸 →ガジ丸の生活目次