ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

一番を目指さなくても

2009年12月04日 | 通信-政治・経済

 10月末までには芋を植え終わっている予定であった私の「自産自消芋生活計画」は遅れに遅れて、12月になってもまだ草取り作業が続いている。草取り→堆肥混入及び耕運→植付という手順。その最初の草取りがまだやっと三分の二といったところ。
 芋の収穫が無ければ、週休3日を週休4日にして、月に4、5日分の給料を犠牲にした意味が無くなる。収穫した芋を自家消費して、月の食費をいくらか浮かせたとしても、2日分の給料にさえ届かないのだが、・・・金だけの問題では無いのだ。

 話は飛ぶ。「由らしむべし知らしむべからず」という言葉を私は知っている。何を言っているのかも知っている。知っているが、念のため広辞苑を引く。「民は之に由らしむべし之を知らしむべからずの略」とのこと。正しくはそういうのか、ということは広辞苑を引いて初めて知った。「民は之に由らしむべし之を知らしむべからず」を広辞苑で引くと、「[論語泰伯]人民を為政者の方策に従わせることはできるが、その理由を理解させることは難しい。俗に、人民はただ従わせればよく、理由や意図を説明する必要はない。」とのこと。これについては、私の理解はだいたい合っている。

 流行に敏感でない私だが、今話題の事業仕分けは知っている。ニュースなどで一部を観ただけだが、面白いと思った。事業仕分けを見ていると、何がどういう風な理由でもって予算をつけられたのかが何となく分る。それが面白い。いわば、「知らしむべし」という政治だ。知りたいと思う民は、知りたいと思うことを知りたい。
 事業仕分けは、知りたいと思うことを知るということでも面白いが、それに加え、仕分ける方、仕分けられる方のやり取りが真剣勝負みたいで、これもなかなか面白い。
 じつは、と改めて言うほどのことでも無いが、レンホウ(字が思い出せない)さんはどうでもいいのだが、枝野さんが、私は好きである。と言って、私が女では無く男が好きというあちらの世界の人間というわけでは無い。政治家として好きということ。
 枝野さんについては何年も前から知っていて、最も期待している政治家の一人である。その語り口には、自分の言っていることを相手に理解して貰いたいという姿勢が見える。そこが好き。国民古党の党首のような、がなりたてる人を私は苦手としている。

  好きな政治家が座長をしている面白い事業仕分けであるが、いろいろ文句も出ているようだ。文部科学省の科学技術予算の事業仕分けでは、その判定にノーベル賞受賞者という偉い人たちから文句がでた。しかしながら、ノーベル賞受賞者という偉い人たちに言葉を返すようで恐縮なのだが、そりゃあ確かに、資源の無い日本は科学技術で立国しなければならないのかもしれないが、私は、一番を目指さなくてもいいと思っている。
 国だって家計と同じ。収入に見合った生活をすべきだ。今の日本国はまるで、浪費癖のある女房のせいで多額の借金をしなければ生活できない家みたいだ。歳入が歳出の半分しかないのであれば、半分でできる生活を目指すべきである。そうすると世界一の生活水準になれないだろうが、世界で十番目でも二十番目でもいいのだと思う。平和であること、食っていけること、老後が安心であること、子供が健やかに成長すること、それらは、世界で十番目でも二十番目でもできるような気がする。金だけの問題では無いのだ。
          

 記:2009.12.4 島乃ガジ丸