ガジ丸が想う沖縄

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シマダイコン

2018年01月05日 | 飲食:食べ物(材料)

 沖縄の大根

 子供の頃、ダイコンは好きな食べ物ではなかったと記憶している。ダイコンは沖縄語でデークニと言うが、子供の頃、祖父母、及び父母の口からデークニという言葉はよく耳にしていたが、デークニに良い印象を持っていない。
 しかし、大人になってからは、ダイコンは好きな食物となっている。沖縄料理のティビチ(豚足)汁やソーキ(豚骨付きアバラ肉)汁のダイコン、母の料理する生のダイコンをタコやイカと和えたものなど好きになった。おでんのダイコンも大好き。

 母の使ったダイコンは、スーパーでよく見る青首ダイコンだったと思うが、シマダイコンという名のダイコンもあるということは、私も子供の頃から知っている。見た目で、細くて長いものが青首ダイコン、短く太いものがシマダイコンと認識している。私の認識だけでなく、ちゃんと調べると、参考文献ににシマダイコンの特徴があった。
 『沖縄園芸百科』にシマダイコンの項目はなく、ダイコンはあり、その中で「栽培期間が長く根身が大きく良質である沖縄種があります」とある。そこにある写真のダイコンは形からしてシマダイコンと呼ばれているものと思われる。
 さらに、『沖縄大百科事典』にはシマダイコンの項目があり、それによると、「アブラナ科の一年草」で、「他府県に類のない特有の野菜」、「アガイー、ワインチャーの2系統に大別される」、「根形は短太と長紡錘形」、「根部は灰白色で繊維が少なく肉質もよく、煮食用に最適。抽苔後も食用になる」、「1本の重さは2~6キログラム」などとあった。シマダイコンと呼ばれるものにもいくつか品種があるみたいである。

 私がシマダイコンと認識しているずんぐりした形のダイコンを、市販の種の、その袋表に島ダイコンと名前が書かれてあるダイコンを、私は私の畑で毎年栽培し、収穫し、食べている。私はそれを美味いと思い、とても気に入っている。
 私の食べ方は煮物の他、皮を剥いて、皮は塩漬け、中の部分はポン酢和えにして食べることが多い。皮の塩漬けも中身のポン酢和えも酒の肴として上質だと感じている。
     
     
     
 シマダイコン(大根):根菜・葉菜
 アブラナ科の一年草または二年草 原産地は不明 方言名:デークニ
 名前の由来は広辞苑に「大根(おおね)の音読から」とあった。シマ(島)は沖縄のといった意。方言名のデークニはダイコンの沖縄読み。
 根の部分が大きくなり食用となるが、葉も美味しく食べられる。茎の先に淡い紫色の花を多数つける。開花期は12~2月。
 ちなみに、ダイコンとシマダイコンの学名は同じRaphanus satvus L.となっている。

 記:2018.1.2 ガジ丸 →沖縄の飲食目次