ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

先人の知恵を借りる

2016年01月08日 | 通信-社会・生活

 300坪の畑地を借りて、農業で少なくとも自給自足、できれば年収36万円を目指している私は、他人がどう見るかは不明だが、少なくとも私なりの努力はしている。
 努力は、機械を使わず我が身一つで畑地を耕し、種を播き、収穫するという努力、機械を使わないのは耕す作業だけで無く、除草の際も鎌などを使っての手作業だ。もう一つ、無農薬、無施肥で作物が育ち、それなりの収穫ができるための努力もある。そのための試行錯誤、カッコ良く言えば実験もいくつかやっている。
 「機械を使わず我が身一つで畑地を耕し」については、最初に耕した時は土がとても硬くて「こりゃあ無理だぜ、耕運機を買おう」と挫けかけたのだが、1度耕して作物を育てた畝の土は最初に比べずっと軟らかくなっていて、「これならできるかも」となり、耕運機を買わずに済んでいる。手作業の除草はコツコツとほぼ毎日続けている。

 ほぼ毎日少しずつコツコツやっている除草作業であるが、全然間に合っていない。春になると畑は雑草天国となり、暖かくなるにつれてその成長はどんどん速くなる。雨の多い梅雨時から夏場にかけては先週除草した箇所も今週にはもう草が生え始め、3週間後には元通りになる。秋になっても秋の雑草が蔓延り、冬になれば冬の雑草が蔓延る。除草はいつ果てるとも無い農夫の仕事であると思い知らされている。
 雑草はまだいい。腰をかがめての作業で腰は痛くなるが、何とかかんとかやり続けて、取りあえずは、「ここは原野では無く畑です」といった見た目を保持している。雑草よりずっと厄介なのが害虫。見習い農夫はこれに酷く痛めつけられている。
          
 一昨年(2014年)のダイコンとカブは虫に葉が食われ、ほとんど成長しないまま枯れてしまった。近所の先輩農家から助言をもらい、2015年のダイコンはトンネル栽培で防虫ネットを張った。それでも2000円ほどの売り上げしかなかった。
 2014年、レタスを1畝分約60株ほど植えた。しかし、虫喰いでほとんど売れなかった。2015年は自家消費用の少量栽培とし、今年は1株も植えていない。
 2014年のエダマメは生育が悪かった。それでも「酒の肴だ、豆腐の材料だ」と優遇して、去年は4畝分(約250株)も播いた。しかし、その内収穫できたのは10株もなかった。原因は不明だが、花が咲いて莢も着けたのに、莢の中の実が成長しなかった。
 エダマメの実が成長しなかった原因は害虫かもしれないが病気かもしれない。いずれにせよ、原因究明しないと今年(2016年)もまた同じ失敗を繰り返すことになる。これは何度試行錯誤を繰り返しても究明できないであろう・・・と思い一念発起。
          
 約250粒の種を播いたエダマメが大失敗と判断した去年夏頃から、図書館から本を借りて読んでいる。本だけではなくDVDも借りて観ている。もちろん農業に関する本やDVDである。特に本は自然農法に関するものを選んで読んでいる。今のところ、気になる個所を選んでの飛ばし読みだが、いずれはきちんと読んで勉強しようと思っている。
 農業で生活費を稼ぐというのは難しい。結婚して子供をもうけ、家を建て、なんてのは夢のまた夢の話だが、一人生活だけでも難しい。試行錯誤では時間が足りない。私も若くは無いのだ。先人の知恵を借りて時間短借を図らなければならないのだ。
          

 記:2016.1.8 島乃ガジ丸