美保の厨房日記

アルバトロスの日常に起こる小さな変化

ワイン

2016-01-27 13:53:50 | 仕事
師匠のコレクション

本当にもう終わりが見えています

過去に引越し移動も二回あり
年代もあり
もうワインとしてお出しできないものも多くあり

飲み頃が今ピークで

仕入れ値を考えると残る代物ばかりですが

美味しく感動できるうちに

お客様へ還元してます。

写真は昨晩出たワイン

うちはお一人一本が平均です

多い方だと一人で二本。

あっという間です。

確認の為に、まず少しテイスティングしてます。

昨晩は、あまりの美味しさに感動しました。

そんなんで昨晩のお客様も盛り上がってくださったのかな?

勝手にそう思ってます。



アルバトロスは
うちの創立者は後半、

私の育成とワインのコレクションに全ての力を注ぎました。

移転する前のアルバトロスをご存知の方は
ワインの数、品揃えに圧巻した事と思います。

私の葛藤の一つでもありましたが
誇らしい自慢でもありました。

他界した数年は、私も意思を引継ぎ
絶えずことのないようにと必死でした。

でも…

誤解なきように伝えたいのですが
言葉が見つかりません。

ワインのコレクションは
私一人では限界だと無理だと
先日の命日7年を過ぎて認める事にしました。

師匠だって毎日毎日、僅かな体力で
ワイン情報にへばりついて
40年間なのかな?
勉強して得たものです。

悔しいけど、私一人では出来るわけがない。

レストランにシェフがいて、オーナーがいて
ソムリエ、フロアーがいる

こんなに小さな店だけど、一人でこなすのは
本当に悔しくて仕方がないけれど
限界がある。

マスターゴメンね。私は出来ないよ。

今、支えてくれているお客様を見て
私の力を知って
何に注げばいいのか、何をメインにすれば良いのか
どんな店であればいいのか

7年間、考えない日はない。

当たり前なのだけど、美味しい料理に力を入れ注ぐだけだと思ってる。

師匠のように、感動できるワインだけ、というのは
私のアルバトロスでは、たまにでいい。

特別なワインはワインだけで飲んだ方が私は美味しいと思う。
パンやチーズ、ハムで充分。

それに、価格的に現実的ではけっしてない。

私の料理を引き立ててくれるワインでいい。

勿論、私の中でのボーダーラインは断固としてあるので

デイリーワインは数は少ないと思う。


…何だか、こちょこちょダラダラ書いているけれど。

スカスカのワイン棚を見て
昨晩のワイン見て

考えずには居られず、
伝えたくて書いています。

スカスカのワイン棚は、悲しいです。
少しでも空きがあると、みっともないと怒られ補充していました。
ま、収まりきらないほど溢れていました。

それが今では、心の恥ずかしさはそのままに。
棚は寂しくなる一方。

補充しても、コレクションを増やしていないので
減るばかり。

いたちごっこに、もう嫌気がさしています。

もう、師匠の理想は私の理想ではないと
踏ん切りをつけます。

出来る範囲で継続はしますが、
私は私の店を作る❗️

師匠のコレクションを魅了してくださるお客様に
どう伝えればいいのか。
アルバトロスはもう無いなって思われる事が怖くて。
ワインはあまりブログで触れてきませんでした。

悲しいワイン棚はそのままあります。

表れているから、感じてくれる事と思います
なのでちゃんと書きたいなって書いています。

上手く書けてないけれど
私にも味覚、嗅覚は自信あります。
自信もって、喜んで頂けるものを提供します。

応援よろしくお願いいたします。

残してくれたワインという財産は
所詮物であります。
物はいずれ無くなります。

人も物も全て無常であります。



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