座敷ネズミの吉祥寺だより

吉祥寺って、ラッキーでハッピーなお寺ってこと?
中瀬の吉祥寺のあれこれをおしゃべり。

『ぞうきん』

2013-07-02 | 読みました
『ぞうきん』は 河野進さんの詩集です。

(幻灯社、2013年2月15日、875円)




こまった時に思い出され

用がすめば すぐ忘れられる

ぞうきん

台所のすみに小さくなり

むくいを知らず

朝も夜もよろこんで仕える

ぞうきんになりたい



これが、「ぞうきん」という詩です。(p44~45)





著者の河野進(こうの すすむ)さんは
1904年に生まれ、1990年に亡くなっています。

「玉島の良寛さま」と呼ばれていたそうです。

とても素晴らしい方だったようです。





ベストセラー『置かれた場所で咲きなさい』
(幻灯社、2,012年4月25日、952円)
の著者の渡辺和子さんが
その本の中で紹介していました。

『ぞうきん』のあとがきによると、
河野さんの甥に当たる方に 渡辺和子さんから 
幻灯社の企画として 河野さんの詩集を再編したいという
電話があったという事です。



『置かれた場所で咲きなさい』には、
八木重吉さんの詩についても書かれていますが、

八木重吉さんの詩集よりも 河野進さんの詩集の方がレアなんですね。

渡辺さんは 
もっと大勢の人に 河野さんを知って欲しい、と思ったでしょうし、
大勢の人が 渡辺さんの著書を読んで、
河野さんの事を もっと知りたい、
河野さんの詩を もっと読みたい、と思った事でしょう。

そう、私もそのひとりです(笑)。

それまで 河野さんのお名前を 知りませんでした。



出版社としては、渡辺さんの著書が売れたし、
河野さんに関する問い合わせが 
おそらくかなり舞い込んだ事でしょうから、
今出せば売れる! と踏んだのでしょう(笑)。



かくて、軽くて、小さくて、字数が少なくて、字と字の間が広くて、
ひらがなもたっぷりの、
私の好きなタイプの詩集が 出版されたのです(笑)。

そうして、『置かれた場所で咲きなさい』で感動して
『ぞうきん』にしみじみしている私がいるのです(笑)。



皆さんも ぜひ一度 手にとってご覧になってください。



この本、両方とも お貸しできます。



       かわる

  あたえて
  
  あたえて

  もうなくなっても

  感謝は両手にいっぱい

  残っています

  それがまた

  あたえるものに

  かわるから不思議です




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