座敷ネズミの吉祥寺だより

吉祥寺って、ラッキーでハッピーなお寺ってこと?
中瀬の吉祥寺のあれこれをおしゃべり。

虎渓三笑図 その3

2011-02-10 | 彫刻
「虎渓三笑図」略して「三笑図」というのは、
山水画というか、禅画としては よくあるテーマらしく、
昔から作品も多いようです。

ネットで検索していたら、
なかには、お皿や とっくりの絵柄になっているものも 見つかりました。


  
長崎県所蔵工芸品ギャラリーより

このお皿の絵では、指さす人と 両手を出している人とが 
吉祥寺の彫刻とは 左右が逆ですね。

そうして、上のHPには「3人は、手を打って大いに笑った」とありますので、
両手を出している人は 手を打っていたのかも?



   ちょっと違うかも?


 



   赤絵虎渓三笑図六角徳利
〔あかえこけいさんしょうずろっかくとくり〕  彦根城博物館蔵

この写真ではわかりにくいのですが、どうやら人が橋の上にいるようです。

気の合う人があつまって この徳利でお酒をのんだら
さぞかし楽しいだろうと思います。






 ←猫のことわざ・故事成語より拝借

写真を見るだけで楽しくなります!

この猫、笑ってませんか?













キーポイントは、三酸図と同じく、
儒・道・仏 の三つの教えの 基本は同じものだ、
という所にあると思います。



この絵には お坊さんがいないから、少しハズレていると思う。 残念!



虎渓三笑図 その2

2011-02-08 | 彫刻
さて、本堂の彫刻「虎渓三笑図」に戻りましょう(笑)。

「虎渓三笑」とは、
あることに熱中しすぎて、外のことすべてを忘れること、だそうです。



その話は、こうです。



東晋の僧、慧遠は、江西省廬山に東林寺を建てて隠棲し、
俗界禁足して30年間山を出なかった。

訪ねてきた客人を見送るときも、山の下にある虎渓の小さな橋を越えることがなかった。

ある日、友人の陶淵明と 陸修静を送って行って、
道中 話が弾んだ。

遠くの虎の鳴き声で我に返ると、いつの間にか虎渓の橋を越えていて、

3人は大いに笑った。






   →拡大→   

これらの絵は、本堂の彫刻と同じ雰囲気があるので わかりますね。

                             
ひとりの人が 頭に手をやっています。 

ちょっとヒョウキンな人?(笑)






登場人物3人の それぞれの生没年は、

慧遠さんは(334-416)

陶淵明さんは(365-427)

陸修静さんは(406-477)

だそうです。

この物語は 史実ではなくて、まったくの作り話だという事になっています。



慧遠は仏教、

陶淵明は儒教、

そして 

陸修静は道教 を代表しています。

(陸修静という人は知りませんでした。)



唐以降になると仏教・儒学・道教のいずれも別なる教えではないという
「儒・仏・道の融合」があるらしいのですが、

「虎渓三笑」は その頃に「三教一致」を示すものとして
広まった説話だという事です。

つまり、「三酸図」と同じ事を表していますね。





それでは、袈裟をつけているので、真ん中のヒョウキンさんが慧遠?




ネアカな魯智深(水滸伝の登場人物)のような雰囲気かと。。。(汗)





そうすると、     
頭巾をかぶってるおヒゲの人と


  かぶっていないおヒゲの人。



どちらかが 陶淵明で、 もう片方が 陸修静。

どちらが道教で どちらが儒教?



どなたか、おわかりになりましたら、ぜひ お知らせを(汗)。



不動堂の彫刻

2011-02-06 | 彫刻
節分の記事のオマケのです。



あまり有名ではありませんし 派手ではないかもしれませんが
この不動堂の彫刻も 素晴らしいものです。







一度 彫刻に絞って 不動堂を訪れてみたほうが いいかもしれません。

今回は 節分、豆まき、と思っていましたので、冷静にお堂を見られませんでしたので(汗)。





次回は 本堂の彫刻、「虎渓三笑図」に戻ります。



虎渓三笑図 その1

2011-02-01 | 彫刻
今度は「虎渓三笑図」を調べてみよう、 
と書いたのは、2009年の2月でした。

(→特別展 妙心寺、2009年2月27日)

そろそろ2年になろうとしています!(大汗)

そろそろ 皆さん、お忘れでしたでしょうけれど(笑)、
まあ、自分が調べてみたい、記事として吉祥寺だよりに書いてみたい、
と思っていたものでした。

今日、ようやく、記事になります(大笑)


また、これは 
三酸図 その1」「三酸図 その2」「三酸図 その3」の続きでもあります。

吉祥寺本堂の 欄間の彫刻の意匠ですから。

本堂内陣の正面、三酸図とは反対の、龍の右側にある彫刻です。



これです!












老人が3人、楽しそうに笑っています。

真ん中の人は 頭に手をやって、「いや~、マイッタ、マイッタ」なポーズ。

左側の人は さらに左を指さしています。

右側の人は 両手をパーにして 前にだして、「まあ、まあ」のポーズ?
















これは一体、誰と誰と誰でしょう?



新たに「彫刻」のカテゴリーを設け、
「三酸図」と「虎渓三笑図」とを その中に入れました。

主に本堂の彫刻に関する記事を この中に入れる事になると思います。

「カテゴリー」というのがあるのを、ご存知でしたか?(笑)



                             つづく



サンシュンヅ(三酸図) その3

2008-12-02 | 彫刻
 老子&釈迦?
人差し指でなめたわけね?(笑)




三酸図(さんさんず)とか、三聖図(さんせいず)、三教図、
三教聖人図、吸酢三教図、三聖吸酸の図(さんせいきゅうさんのず)などなど、
とにかく、いろいろな呼び方をしてもいいようです(?)。

O仏教辞典には 「サンシュンヅ(三酸図)」という項目で出ています(p627中)。

私はO仏教辞典が好きなので これを記事のタイトルにしました。



で、この寓話、この仏教辞典によりますと、
宋の佛印禅師が 儒教の蘇東坡、道教の黄山谷と共に 桃華酢をなめた、
というのがもとの話、としているようです。

(日本語が難しくて、推測なんですけど。汗)

(桃華酢って、どんなんでしょう?)

それを 釈迦孔老 三教図などと称するのは 誤りのはなはだしいもの、と
断定しています(汗)。












また、誰がなめても 同じように酸っぱい、宗教が異なっても真実はひとつ、
という見方の他に、

釈迦は「苦い」と言い、孔子は「酸っぱい」と言い、老子は「甘い」と言った、
と解く見方もあるそうです。

それぞれの聖人の人生観を酢の味に喩えて、
この世を苦しみに満ちた世界と観る釈迦、
神や死後を説かなかった実際的な孔子、
自然に則った耽美主義的な老子。

それも面白いですね!

なるほど!です(笑)

これはネットで調べました。






もういちど 昨日の画像を載せてみます。

どうも 通常よりも目じりのしわを目立たせてあるようなので、
3人で「酸っぱい」とやっているのでしょう。



私としては、これを3人でなく4人にして
キリスト教・イスラム教・仏教・ヒンズー教の求める真理が 実はみな一緒、
というのがいいかなあ。

世界の平和とテロの根絶を願って。


                     終わり
                     (桃華酢については不明です。涙)

サンシュンヅ(三酸図) その2

2008-12-01 | 彫刻


さて、「三聖吸酸の図」、
菜園す の亭主さまによりますと、

「瓶(かめ)を中心に孔子、釈迦、老子の三聖人が立っております。

 瓶には酢が入っていて、酢を指につけてなめ
 「すっぱい」と目をしかめている様子を描いたもの。

 宗教は異なっても酢が「すっぱい」という真理は一つ、という、
 儒教、仏教、道教の三教一致を風刺した画題。」

とのことです。



面白いですね、並び方が同じです。

席替えをしなかったんですね(笑)。






 孔子? 



M仏教大辞典(全10巻)の三教図の項目によりますと(第2巻 p1479中~)、

この図の描き方は 禅宗の渡来と共に伝わったようです。

室町時代に五山の禅僧によって 盛んに書かれるようになったとあります。

真ん中がお釈迦さまで 孔子・老子を従えた三尊仏の形式をとっています。



                          つづく



サンシュンヅ(三酸図) その1

2008-11-28 | 彫刻
菜園す の亭主 さまのブログに出てきた、
「三聖吸酸の図」(さんせいきゅうさんのず)(→妻沼の聖天様)。

亭主さまが
「なお、この画題は、吉祥寺の彫刻にもあります。」
とおっしゃってるように、
ありますとも、吉祥寺に

ならば、このワタクシメが、記事に書かずにおられようか!(笑)

と思いつつ、すでに数ヶ月(涙)。

やる事、遅いよな~(泣)。








で、この、三酸図、であります。

本堂の内陣の正面、龍の彫刻の左側にあります。

こちらを向いていて、こんなふうです。

人物が3人 透かし彫りの彫刻の中に納まっています。

先年の本堂改修工事の際には 
なるべくいじらない、なるべくそっとしておく、というコンセプトのもと、
ホコリを払う程度しかしていません。

それでさえ、多少は 顔料が落ちたりしたのではないでしょうか。

いじらないのが一番です!?






真ん中に大きな甕が置いてあって、
どうやら三人で 中に入っているものを舐めたようです。

甕の模様も 衣服の模様も、なかなか細かい。




漢和辞典で調べました。



三聖(さんせい)というのは、文字通り、三人の聖人・聖者のことです。

誰と誰と誰か? というのには諸説があります。

仏教をかじると、どうしても この「三聖」を「さんしょう」と読んでしまいます。

「華厳の三聖(さんしょう)」とは 毘盧遮那仏、普賢菩薩、文殊菩薩のことで、

「弥陀の三聖(さんしょう)」というと、阿弥陀・観音・勢至、だそうです。

キリスト教だと、どなたになるのでしょうね?(笑)

ここでは、一応、三聖図とは 孔子・釈迦・老子の三人を描いた絵のこと、にしておきます。

浮世絵には 
楊貴妃、小野小町、当代美人(花魁)の3人が 三聖人よろしく桃花酸をなめ、
美女が酸っぱい顔をする、という趣向のものもあったようです。

(桃華酸って何だ?!)


     
                           つづく