座敷ネズミの吉祥寺だより

吉祥寺って、ラッキーでハッピーなお寺ってこと?
中瀬の吉祥寺のあれこれをおしゃべり。

「ぼく」とは?

2013-07-26 | 葬儀
今日 住職が 役員さんのおひとりから
ぼく」って何ですか?
という質問を受けたそうです。

こっちが聞きたいです!(笑)






私の脳裏に浮かんでいたのは、「墨(ボク)」という語。

ぼく」は どうやら忌服を意味する語のようだから、
黒い墨の色で 服喪中である事を表したのだと
勝手に思っていました。






ともかく、まずは、検索を。

出ました!


方言?or仏教用語?「喪中のこと」⇒「ぼく」?(駄)

まさに、ドンピシャの質問が、
よみうりオンラインの発言小町に出されていたのです!

ちょうど3年前の今頃に 世の中の一部で 話題に上っていたのですね。






その質問に対して、
さまざまな人が いろんな答えを出してくれています。

いろんな人が、実家の辺りでは、とか、 祖母が、とか
いろんな地域の情報を提供してくれていて、
面白いものです。

中には、近所のお坊さんを「ぼくちゃん」と呼ぶ、という
ちょっと「???」な答えもありましたが、
それは、まあ、置いといて(笑)。

発言小町によると、どうやら「ぼく」は「ぶく」のようです。





さて、発言小町における「ぼく」について、です。

埼玉県北西部出身の方が、

   うちの方では、同じ「喪に服す期間」という様な意味で、

   「ぶく」という言葉があります。

   (「」の方にアクセントがつけて発音します)

と答を書き込んでくれています。



埼玉県北西部って、どの辺りなんでしょう?

気になるところです(笑)。

ともかく、「」にアクセントがあるなど、
当地の「ぼく」と同様ですね。



この答には 続きがあります:



   若い人は殆ど使いませんが、祖母(86歳)はよく使いますね。

   どんな漢字が当てはまるのか、由来は何なのかは分かりません。

   私も是非知りたいです!



お婆さまは、現在 89歳でしょうか?






その方の2時間前くらいに、別の方が

   「ぼく」は「ぶく」が転じた言葉だと思われます。

   ぶく(服)は、
   「喪にこもること。また、その期間、喪中。」
   をあらわす古語だそうです。

   広辞苑にも載っています。

   埼玉では、「喪に服する」を「ぶくたかる」と言うそうです。

   「ぼく」は、茨城や神奈川で使われているらしいです

   でも、「ぶく」も「ぼく」も今ではあまり使わない言葉ですよね。

という答。

これが決定稿でしょうか。





さっそく、広辞苑で「服」を見てみましょう。

我が家にあるのは、第3版です。 古い!(苦笑)



   ふく【服】(1) 身につけるもの。きもの。
        ・
        ・
        ・
        (5) 喪にこもること。「 ― 喪」「忌 ―(きぶく)」
                         (p2084)
とあります。(p2084)

これかぁ!(笑)






いや、ちょっと待って!

隣のページに、

   ぶく【服】(1) 喪服(もふく)。 服衣(ふくえ)。

        (2) 喪にこもること。 また、その期間。
           喪中。 忌服。

とあります。

こっちだったか!?


ふく」じゃなくて、「ぶく」なのか?






大漢和辞典も見てみました。

   第5巻、p1039、

   「服」 (11)   も。 又、喪にこもる。



隣のページに「服忌」という項があります。

   服忌 [フクキ] ぶくといみ。 

   喪服を喪に籠り居る期間の称。

   忌は 後世に出来たもの。

   忌み慎む意。

   忌中は 家に籠って出でず、忌明ければ常のやうに事を執るが、
   服の果てぬ間は 尚 死穢ありとして 神事には出ない。

   死者の親疎によって 其の期間に相違あり、
   武家の例では 父母には忌五十日、服十三箇月、
   祖父母には 忌三十日、服百五十日、
   兄弟には 忌二十日、服九十日。






ぶくといみ。」とあります。

ふく」ではなくて、「ぶく」なんですね!

この、「ぶく」が、「ぼく」になったのでしょうか?






当地に越してきたばかりの頃には
いろいろわからない言葉があって、大変でした!

同じ日本なのに。

同じ関東なのに。

聞いた事のない言葉がある!

意味がまったくわかんない!!!

ぼく」もそのうちのひとつでした。



他には、そう、例えば、
「ガショーキ」とか「ゴムチュー」とか。

それまで耳にした事のない言葉が
いつくもあり、
「どんな字を書くんですか?」
と何度か尋ねた事もありました。

みなさん、「さあ?」とのお返事。

それって、やっぱり、「方言」なんでしょ???(笑)






先の「答」の中にもありましたが、
ぼく」は、
近年では 使われる事が少なくなってきている言葉のようです。

ぼく」。

皆さん、どんどん使いましょう。

意味を理解して、
そして【方言】かもしれないと知った上で、
それから、本当は「ぶく」かもしれない、と知った上で、
これからも使いましょう。






ところで、明日から祇園まつりです。

八坂神社(祇園社)の祭礼です。

祭神は 素戔嗚尊(スサノオノミコト)です。

また、祇園精舎の守護神は 牛頭天王です。

牛頭天王は スサノオノミコトと同一視され、
習合しました。

「祇園さん」イコール「天王さん」なんだそうです。



ぼく」の方は 祭礼には参加できません。

信仰心があれば、参加はできないのです。

<死の穢れ>は、神様が 最も忌み嫌うものだからです。

スサノオは気性の荒い神様でした。

たくさんの徳を 私達の上に振り撒いていただくためにも、
死穢を付けてしまわないよう、遠慮しなくてはなりません。

お怒りが怖いですから!



お天気が心配ですが、怪我には気をつけて
敬虔な気持ちを持って
楽しんでいただきたいと思います。


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