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座敷ネズミの吉祥寺だより

吉祥寺って、ラッキーでハッピーなお寺ってこと?
中瀬の吉祥寺のあれこれをおしゃべり。

7月の仏遊会

2018-07-06 | 仏遊会
7月の仏遊会は、7日(土曜日)の 午後7時からです。

今月は お盆の説明をします。

盆棚の飾り方、ご先祖の迎え方などなど。

ご質問も お受けします。



新盆の方、そうじゃない方、檀家さん、そうじゃない方、
どなたでもおいでいただけます。

午後7時に始まる予定ですので、
それまでに 客殿の大玄関からお入りください。

客殿の広い方のお部屋で お待ちしています。

2時間ほどかかると思います。



なお、今回は、座禅は ありません。



        

お題目は念仏じゃない

2018-07-06 | おしゃべり
あ、これ、6月19日の夕刊の話です。

「よみうり寸評」というコラムが一面に載っているのですが、


念仏の「南無妙法蓮華経」のごとく聞こえた


とあって、ビックリ、ガッカリ したのでした。



念仏」というのは、【仏さま】を念ずる事です。

最初の「南無」は
帰依します、心から信仰します、という「なーむ」です。

阿弥陀様のお名前を唱える事を意味する事が多いと思います。

が、観音菩薩でも 薬師如来でも 不動明王でも 
念仏」と呼べるのではないでしょうか。

お祖師さまの お名前の始に「南無」と付ける事もあります。



南無釈迦牟尼仏・・・」

南無観音菩薩・・・」

南無天台大師・・・」



お名前を 口に出して 繰り返し唱える。

心の中で 【仏さま】の名前を読んだり お姿やお心を想像する。

心の中に その【仏さま】のお姿や お心を想像しながら
お名前を唱える。

そんなのが 「念仏」だと思います。





一方で、【妙法蓮華経】というのは、お経の名前です。

【法華経(ほけきょう)】という お経の名前を 
お聞きになった事のある方も多いでしょう。

【法華経】の題目に 「妙なる(すばらしい)」を付け、
さらに「なーむ」を付けています。



          
      吉祥寺本堂の真ん中、導師が座る席の前に並ぶ法華経



【法華経は 素晴らしいお経であるから、
そのお経の名前(題目)を唱えるだけで
功徳がある。

修行の末に この思想に至ったのは、親鸞聖人です。



親鸞聖人は 天台宗の僧侶として 出家し、修行なさいました。

【法華経】を 大切な経典とするのは 天台宗の教えです。



中瀬の吉祥寺では、通常、
題目を唱えるのではなく、法華経の一部分を読誦します。

自我偈 とか 観音経 が多いです。


          
     これを広げるのではなく、折本になっている経本を広げて読みます






でも、「南無妙法蓮華経」は 「念仏」とは違います。

この事が 一般常識の範囲に入っているのかどうか、
私はすでに わからなくなっていますが(苦笑)、

一般常識を 世間一般の人より よくわかっているのが
コラムを書く人かと思っていたので、
ビックリして ガッカリしたのでした。

私としては、やはり「題目」と「念仏」は 分けて理解してほしい。





コラムで紹介されていたのは、
阪神大震災でトイレに閉じ込められた94歳の俳人が
銅器を洗面台に打ち付けて居場所を知らせ続け、
救出されたというお話でした。

カンカラカン、カンカラカン というリズムを刻んで。

「その音は 念仏の南無妙法蓮華経のごとく聞こえたと・・・」



念仏」も 「お題目」も 修行のひとつです。

長い時間 修行するためには リズムが大事かもしれません。

「打音の繰り返しは、危機下で 心の均衡を保つ意味もあったらしい」
とコラムニストは言います。

殊に 励まし合う人のいない 一人きりの場合は 
効果があるかもしれません。





あれ?

「カンカラカン」って、「南無妙法蓮華経」じゃなくて、
「なむあみだーぶ」のリズムじゃないですか?