Web Master's Room

バイク乗りのちょっと寄り道、思った事…

RIDE 7

2007-12-20 10:43:03 | 最近思った事
あの時見たバイクが忘れられない…。

リアシートに座って見ていた
右から流れるようにナナハンを抜き去ったミドルカフェレーサー
“ヨンフォア”。
サイドカバーが同色かどうかで399ccか408ccに分かれる事くらいは知っている。
世はまさにカミナリ族と言われた暴走族が我が春よとばかりに謳歌していた時代で
まだバイクを文化と理解してなかった当時はただの厄介者と判断し
中型なる非常にいい加減な理由によって大型バイクを乗れなくしてしまった。
ここからバイクの閉ざされた時代が始まるのである。

私が初めてヨンフォアを見たのはそれからだいぶ経っていて
もうすでに旧車と言われる頃だった。
右シリンダー集められたエキパイはまるで腰をくねらせる
ちょっとエロいパイプに絡まるアメリカンダンサーの様で魅力的ではあったが
少し小さいなというのが第一印象だった。

私にはあのバイクに憧れたっというのが記憶にない。
その時の必要性ニーズによって愛車を選んできたからだ。
ある時は車検の無い経済性を理由にしながらも高性能バイクを
またある時は兎に角伝統のあるバイク乗りとしての憧れを持たれるバイクを
そして今は少ない時間を有効に使えロングツーリングに絶えられるバイクを選んできた。

でも多感な時期のとうさんの憧れも理解できる。
憧れが強ければ強いほど愛おしさが倍増する。
子どもはやがてそれぞれの道を選び親の元から離れていく。
しかし愛おしいヤツは決して裏切る事は無く
私が帰ってくることをじっと待っている。

私も少々お腹も出てきたし、大切に乗っているとはいえヤツもあちこちにキズがある。
それが私とヤツとの歴史なんだ。

だからヤツを息子に譲る事も出来ないし
自分の相棒は自分で選らばなければなれないのだ。
息子よ、そんな出会いがなければヤツに長く乗り続ける事はできない。
おまえがとうさんと呼ばれる様になった頃
おまえはどんな相棒を見つけている事ができるだろうか?

バイクに乗り続ける事、簡単の様で結構難しい…。