美しいおとぎ話の、残酷な終焉。
10月30日(金)まで、シアター・イメージフォーラム にて
上映されていた「草原の実験」を見てきました。
とにかく "絵" としての画面の美しさに、引き寄せられました。
見渡すかぎりの緑の平原に、ぽつんと建つ一軒の小さな家。
何かの象徴であるかのような一本の立ち枯れた木と、どこまでも広がる空。
父と暮らす、美しい娘。馬を駆る幼馴染みの少年と、異国から来た金髪の少年。
登場人物の台詞をいっさい排し、風や水、鳥の囀りといった
自然音のみの中で展開される情景は、素朴さゆえに普遍性を増して、
ナウシカやラピュタの頃の宮崎駿作品が実写化されたとしたら、
きっと、こんな風だろう、と思いながら鑑賞していました。
"衝撃の.." と言われている本作品の結末ですが、
実は、私はネタバレ状態で見たにも関わらず、とてもショックでした。
事前に知っていたことが、"緩衝材になって寧ろ良かった" と思えたほどです。
(私のネタバレ元は、海外版と、昨年の第27回東京国際映画祭版の予告編です。
勘の鋭い方だと、タイトルと、各種映画サイトの作品紹介で触れていた "ある部分"
とから、予想可能なようですが、その時点では、私は分かりませんでした)
物語中にも、確かに、暗に伏線が張られており、
日本で暮らしている、ある程度の年齢以上の人ならピンとくるだろう物も
映っていたので、ネタバレを知らなくても、途中、薄々気づいたかもしれません。
ささやかな日常の幸福が続くことの "奇跡" と、その "不確かさ" 。
小品ながらも、鮮烈な印象を残す作品でした。
*~*~*~*~*~*~*~*~*
映画 『草原の実験』
◇原題:Ispytanie
◇関連サイト:公式サイト ( 日本版 )、IMDb ( 関連ページ )
◇鑑賞日:2015.10.29. 映画館にて
10月30日(金)まで、シアター・イメージフォーラム にて
上映されていた「草原の実験」を見てきました。
とにかく "絵" としての画面の美しさに、引き寄せられました。
見渡すかぎりの緑の平原に、ぽつんと建つ一軒の小さな家。
何かの象徴であるかのような一本の立ち枯れた木と、どこまでも広がる空。
父と暮らす、美しい娘。馬を駆る幼馴染みの少年と、異国から来た金髪の少年。
登場人物の台詞をいっさい排し、風や水、鳥の囀りといった
自然音のみの中で展開される情景は、素朴さゆえに普遍性を増して、
ナウシカやラピュタの頃の宮崎駿作品が実写化されたとしたら、
きっと、こんな風だろう、と思いながら鑑賞していました。
"衝撃の.." と言われている本作品の結末ですが、
実は、私はネタバレ状態で見たにも関わらず、とてもショックでした。
事前に知っていたことが、"緩衝材になって寧ろ良かった" と思えたほどです。
(私のネタバレ元は、海外版と、昨年の第27回東京国際映画祭版の予告編です。
勘の鋭い方だと、タイトルと、各種映画サイトの作品紹介で触れていた "ある部分"
とから、予想可能なようですが、その時点では、私は分かりませんでした)
物語中にも、確かに、暗に伏線が張られており、
日本で暮らしている、ある程度の年齢以上の人ならピンとくるだろう物も
映っていたので、ネタバレを知らなくても、途中、薄々気づいたかもしれません。
ささやかな日常の幸福が続くことの "奇跡" と、その "不確かさ" 。
小品ながらも、鮮烈な印象を残す作品でした。
*~*~*~*~*~*~*~*~*
映画 『草原の実験』
◇原題:Ispytanie
◇関連サイト:公式サイト ( 日本版 )、IMDb ( 関連ページ )
◇鑑賞日:2015.10.29. 映画館にて