末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

旧作覚書き:「空軍大戦略」ほか1作品

2018-05-31 23:56:31 | 映画のはなし
今月、DVDにて鑑賞した旧作映画の覚書きです。
ややネタバレがあります。

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★タイタニック( 原題:Titanic
  ジャックとローズ~!
  レオナルド・ディカプリオも、ケイト・ウィンスレットも、若いなぁ。
  まだ、少年っぽさが垣間見える瞬間が残っていた、この頃のディカプリオには、
  何故か、"子鹿" のイメージが、私の中ではすごく強くあります。
  そして、ケイト・ウィンスレットの台詞が思いの外、聞き取りやすくて驚いてみたり、
  バーナード・ヒルの声は、やはり響きが好きだと、あらためて思ってみたり、
  ヨアン・グリフィズが出演していたことを、すっかり忘れていたり。

  1997年の公開当時に、先日閉館した 日劇 で見て以来なので、いろいろとても懐かしいのですが、
  今回の鑑賞は、本作での " 2nd Officer Leightlor " の姿を見たかった、というのが理由です。
  後日、ちゃんと記事にまとめたいと思いますが、この方は、ノーラン監督の「 ダンケルク 」で、
  マーク・ライランスが演じた Mr.Dawson のモデルでは? と言われています。

  それにしても、20年ぶりの再鑑賞は、自分でも意外なくらいの大号泣。。
  4月の「 午前十時の映画祭 」に行けなかったので、実は、残念ながらのDVD鑑賞だったのですが、
  寧ろ、映画館ではなく、自宅で見ることにして正解だったのでは? というレベルの泣きっぷりでした。
  当時の世界興収記録を塗り替えるほど、ファンに愛され、支持をされた作品は、
  歳月を経ても、鑑賞者を魅了する力を秘めているのだと、実感しました。


★空軍大戦略( 原題:Battle of Britain
  クリストファー・ノーラン監督の「ダンケルク」では、
  RAFのフォーティスリーダー役で、声のみの出演をした サー・マイケル・ケイン ですが、
  彼が若かりし頃、RAFの少佐でスピットファイアのパイロット役を演じたのが、この映画です。

  原題の通り、第二次世界大戦初期に英国を襲った "バトル・オブ・ブリテン" を描いているのですが、
  1940年5月、ドイツの西方電撃戦によるフランス侵攻のシーンで始まり(セダンの地名が出るので、5月13日?)、
  ダウディング空軍大将の "もう戦闘機は 1機たりとも、大陸へ送らないでいただきたい" 。
  そして、8月上旬の "鷲作戦" から、下旬の "ロンドン誤爆" と、報復の "ベルリン爆撃" を経て、
  報復の報復である 9月7日の "ザ・ブリッツ" 突入と、9月15日を境に独軍の大規模昼間空襲が縮小されるまでの
  一連の流れが追えるので、初鑑賞ながら、この時代に興味があるなら一度は見るべき作品! と思いました。

  プロローグにあたるシークエンスから、オープニングロールに切り替わる合い間の映像で、
  陥落後のダンケルク市街を進軍するドイツ軍が映し出された瞬間は、思わず、息を飲んでしまいましたよ。。
  砂浜も映りますが、ノーラン版よりも、フランス・イタリア版「 ダンケルク 」の印象に近いかな。

  スピットファイア、ハリケーン、Bf109、Ju87、He111は、だいぶ識別できるようになりました(笑)。
  RAFのパイロットたち、制服の下は "シャツ+ネクタイ"、"シャツ+スカーフ"、"タートルネックニット" と様々。
  ドイツ軍を "Jerry" と言うし、高度2,000フィートは "Angels 2-0" で、"敵機は太陽から襲ってくる" のです。
  お馴染みの、戦闘機が抱える航続距離問題は「ダンケルク」とは逆に、Bf109サイドで言及されています。

  史実をベースにした作品なので、登場人物のうち、将官クラス(と、更に上層部)は実在の人物で、
  群像劇のドラマ部分を担う佐官以下は、この映画用に設定されたキャラクターのようです。
  なので、スピットファイア絡みの有名な逸話である、独軍のエースパイロット、アドルフ・ガーランド が、
  英国に勝つために「何か入り用なものは?」とゲーリングから問われ、「英国のスピットファイアを」と
  答えたエピソードは、作中人物のファルケ少佐の台詞になっていました。
  ( 本作には、ファルケ少佐の弟ハンスも、戦闘機パイロットとして登場しますが、
    アドルフ・ガーランドにも、ドイツ軍戦闘機のパイロットである弟が二人いるのですね )

  サー・マイケル・ケインが演じたキャンフィールド少佐は、基地(待機所)で黒犬を飼っていましたが、
  こちらの作品でも "Break." の台詞があります、よ。。

  しかし、1日に4回~5回も出撃して、戻ってきたら基地が破壊されて無くなっているなんて。
  映画序盤でのRAFパイロットたちは "いかにも" な様子なのに、終盤は本当に疲弊しきっていて、
  当時、彼らが担っていた任務の過酷な状況が、想像をはるかに超えたものであることを突きつけてきます。
  本編ラストに "Never in the field of human conflict was so much owed by so many to so few."
  というチャーチルの言葉が字幕で登場し、さらに、バトル・オブ・ブリテンに参戦及び犠牲となった、
  イギリス連邦諸国と当時の植民地、独軍占領地域から亡命してきたパイロットたちの数字データが並び、
  続いて示されるドイツ側の数字も見ると、いろいろと複雑な気持ちになりました。  

  それにしても、He111が100機以上も飛来してくるビジュアル的なインパクトは、まさに "雲霞のごとし" で、
  あんな重量感ある機体に空を埋め尽くされた上に、護衛のBf109軍団もついてくるなんて恐ろし過ぎ。
  今回はレンタルでの鑑賞だったため、見たのは本編のみなのですが、本作の Wikipedia のページに、
  "イギリス空襲のシーンでは実際にハインケル爆撃機が戦後初めてイギリス上空を飛ぶという、
   国民感情を考えればぎりぎりの撮影が行われた。飛行したのは2機だけだったが、あっけにとられて
   空を見上げるロンドン市民の姿がメイキングフィルムに映っている" と記載があり、ヒィっとなりました。
  まだ、終戦から二十数年しか経っていませんよね。。

  ちなみに、「音声=英語、字幕=日本語」でまずは通しで鑑賞し、
  その後、チャプターごとに「音声=英語、字幕=英語と日本語を交互」に見ていきました。
  日本語字幕では人名や地名が結構省略されているので、英語字幕と両方見ることで理解が追いついた感じですが、
  まだまだ見落としているところもありそうだし、メイキング映像のこともあるしで、DVD 買うべき ・・ ?


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