末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

ようこそ映画音響の世界へ

2020-09-06 22:59:40 | 映画のはなし
映画を構成する素材の一つである '音' と、
それらを作り出す '人' にスポットをあてた、
ドキュメンタリー作品を見ました。

映画を鑑賞する際、観客の受ける印象を左右する要素として、
映像に組み合わされる '音' の存在が大きいことは、
同一作品を様々な環境下で何度もリピート鑑賞した人ならば、経験上知っています。
映画のトピックとしては、'視覚的要素' である映像関連の方が話題になりやすいですが、
静寂から轟音までの、ダイナミックレンジのバランスを巧みにコントロールされた響きが
絶妙な瞬間に聞こえてくる場面を持つ作品は、観客の記憶に刻まれる時の鮮明さがまったく違います。

だから、映画の '音' の歴史を、トーキー映画の黎明期から現代に至る流れで、
現場に変革をもたらした作品のスタッフとともに語っていく本作は、とても興味を引かれる内容です。
映画制作に関係する '音' は、「声:ライブ録音」「声:ダイアログ録音」「声:アフレコ」、
「効果音:特殊効果音」「効果音:フォーリー」「効果音:環境音」、そして「音楽」の7カテゴリー。
それぞれの '音' が、各々の担い手によるアイディアとチャレンジで生み出される制作秘話と、
それらが実際、映画本編ではどう効果的に混ざり合って聞こえているのかを、
過去の名作の抜粋シーンを見ながら楽しむことができるのも、良いです。

特に、今回この作品を鑑賞したタイミングが、
「インセプション」のIMAX版上映期間中だったこともあり(2回目と3回目の間に見ました)
「効果音:フォーリー」と「音楽」のサンプルで「インセプション」が登場したことから、
相乗効果で、個人的にとても盛り上がってしまいました(笑)。

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   映画 『ようこそ映画音響の世界へ』

  ◇原題:Making Waves: The Art of Cinematic Sound
  ◇関連サイト:公式サイト ( 日本版 )、IMDb ( 関連ページ
  ◇鑑賞日:2020.8.28. 映画館にて


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