先日、ゆうやが遠くを見る目で言いました。
「お母さん、前のマンションにいるとき、よく自動販売機のおもちゃで遊んだね。ボク、また自動販売機で遊びたいなあ。」
「え?」
私はちょっと驚きました。
なぜなら、自動販売機のおもちゃで遊ぼうと思ったら、指先を器用に動かさなければできないからです。
17歳で頸椎損傷をしてから、指先の細かい動きができなくなっていました。
頸椎損傷の事故直後は全く指が力が入りませんでしたが、スプーンを持つ練習から始め、今はスプーンで食べるのが上手になってきています。
けれど、指先でラムネのお菓子などを摘むことはまだ難しい状態です。
そんな中、自動販売機のおもちゃに挑戦してみようと思ったことは、とても喜ばしいことだと思いました。
私はちょっと早いけれど、自動販売機のおもちゃをクリスマスプレゼントにすることにしました。
ゆうやは普段、物を欲しがらない人なのですが、よほど自動販売機のおもちゃが欲しかったのでしょう。
ゆうやの希望を聞いて「当たりがあること。音が鳴ること。ボタンを押したらジュースが出てくること。」などの条件が揃ったものを探しました。
ゆうやの出した条件を満たすものが1つだけありましたので、すぐに注文しました。
翌日には届き、早速挑戦してみました。
幼児用に作られていますので、ゆうやの手にはおもちゃのジュースが小さすぎて持ちにくいですし、お金も小さくてなかなか入りません。
私が手伝いながら、なんとかジュースを買うことができると、ゆうやは嬉しそうにしていました。
今週の訪問リハビリの時間に、先生に自動販売機のおもちゃの使い方を指導していただきました。
先生は「これはリハビリにとてもいいですね!」とおっしゃって、ゆうやがやりやすい方法を考えてくださいました。
数センチ高さのある箱の上に乗せることや、指の使い方を指導してくださいました。
ゆうやは真剣な表情で取り組んでいました。
先生は「ゆうやくんがとても集中できていて、これは本当にリハビリにいいです!」とおっしゃいました。
ゆうやも念願が叶い、とても嬉しそうにしていました。
これから自動販売機のおもちゃが大活躍しそうです。
アンパンマンと楽しく指のリハビリをしていきましょうね。
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