お父さんに足こぎ車椅子を見てもらいたいよ♪

日曜日などの休日は、ゆうやは午後から足こぎ車椅子に乗っています。

休日は、ゆうやのパパに足こぎ車椅子に乗っているところを見てもらえます。
ゆうやは、とにかく頑張っているところを見てほしいと言います。

この前の日曜日、ゆうやのパパはテレビを見ていました。
ゆうやと私は、一足先に表に出ました。

足こぎ車椅子に乗って進み始めると、ゆうやは後ろをとても気にしていました。
「お父さんはまだ？」

ペダルを回して前進するのですが、ときどき、首がちぎれんばかりに後ろを向こうとします。
けれど、真後ろは見ることができません。

そうしているうちに、お父さんの足音が聞こえてきました。
休日で通りの車も少なく、ちょっとした音がよく響いていました。

だんだん足音が近づいてきました。
ゆうやは「お父さんかな、お父さんかな？」と、ワクワクしていました。

足音がすぐそばまで来た時、ゆうやは足音のする方を振り返りました。
「うわっ！」

ゆうやは飛び上がってビックリしていました。
お父さんと思っていた足音は、犬でした。

かわいいワンちゃんが、ゆうやの方にすり寄って来ました。
「お父さんと思ったら、犬だった！」

ゆうやの驚いている様子は、まるで漫画のようでした。
そのすぐ後に、今度は本物のお父さんが走ってきました。

「今度こそ、お父さんだ！」
ゆうやは嬉しそうに力強くペダルを回したのでした。


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